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認定看護師さんインタビュー企画~中川こず恵さん(皮膚・排泄ケア認定看護師)~

その他投稿日時-(2015-02-27)ナースの星編集部

認定看護師インタビュー今回は、
医療法人財団明理会 イムス富士見総合病院で、皮膚・排泄ケア認定看護師としてご活躍されている中川こず恵さんにお話を伺いました。

たった一つのケアが患者さんのQOLを上げたり、目に見えて患者さんがよくなるのがわかる分野だと思います。

看護師になるきっかけは?

幼少の頃に父が亡くなり、病院に行くことが多く、そこで父のケアをしている看護師の姿を見たり、親戚にも看護師がいたため、自然と自分は看護師になるだろうなと思っていました。
小学校の卒業文集にも、将来は看護師になると迷わず書いていました。
今考えてみると、看護師になりたいというよりも、必然的になったという気がします。

まさに「天職」の看護師になられた中川さん。皮膚・排泄ケア認定看護師を目指したのはなぜでしょうか?

外科病棟で働いていて、ストーマを造設した患者さんを多く看ていたのですが、面板がうまく貼れなかったり、ストーマ自体を受け入れられなくて思うように外出できなくなる方々に出会いました。
そのような患者さんに対してもっと簡便で確実なケアはできないだろうかと思ったのがきっかけです。
ケアについて調べていくと、皮膚・排泄ケア認定看護師という資格があることを知りました。この分野についてさらに勉強することで患者さんのケアをよりよくできるようになるのではないかと思い、資格取得を目指すことにしました。

実際に受験をすると決めてから、どのような勉強をされましたか?

3冊の本をまるごと勉強しました。
「ストーマリハビリテーション」(金原出版)、「NEW褥瘡のすべてがわかる」(永井書店)、「排泄リハビリテーション」(中山書店)の3冊があれば大丈夫だと思います。
日本看護協会に入会していれば過去問題集が協会のホームページ上で見られますので、それを使って勉強しました。
また、症例の提出もありますが、これは合格のための重要なポイントです。
症例集めは勤務しながら対応しました。さらに患者さんの状態を理解するために、褥瘡対策委員に入って院内を回ったり、泌尿器科の外来で患者さんを看させていただいたりもしました。

実際の学校生活はどうだったのでしょうか?

勉強に集中したいなと思い、学校は敢えて自宅から離れた長野県の学校を選びました。自宅から通学可能だと不純な気持ちが出てきてしまうのではないかと思って(笑)。
長野県での生活は新鮮でとても楽しかったです。勉強に集中できたのはもちろん、山や自然に囲まれた生活は快適でした。特に新しい環境での生活で大変だったことはなかったです。「楽しくてしようがなかった」という記憶しかありません。もちろん家族の支えや所属している病院の助けがあってこそですので、今でも感謝しています。

授業やクラスメイトはどうでしたか?

自分が興味のあることばかりで、専門的なことを一流の先生から学ぶことができ、毎日が新鮮で嬉しくて仕方なかったです。
授業内容は皮膚・排泄ケアのことはもちろん、指導・教育方法や看護管理、コミュニケーションスキルについてなど、とても充実していました。
今後、認定看護師になったときどうやって指導したらよいのかを学んだり、自分の無力さや自分の足りないところ、改善すべきところを知ることができたりと、毎日が発見の連続でした。

クラスメイトとは予想問題を各自が作ってLINEで回すのを毎晩のようにやっていましたね。
認定試験前研修でも生徒が問題を作って出題するという形式をとっていました。一人3問くらい作り、問題作成者が解答を解説するという方法です。
先生は問題も解答も作らないのです。生徒自身が考えることは非常に勉強になりますし、印象に残りますよね。

実習先でのエピソードはありますか?

実習は名古屋の病院に行きました。
そこの病院は、指導に慣れた認定看護師さんがいました。病院の規模も大きく、社員食堂も充実していたのでそこは楽しみつつ(笑)、また別の新鮮さを感じることができました。

現場では実習生ではありますが、認定看護師としてカンファレンスなどの開催や、病院スタッフへの指導をしなければなりません。
緊張もあり、自分が指導するということがおこがましいような気持がありながらも、コミュニケーションをとらねばなりません。でもなんとかコミュニケーションをとっていくと、私のようなみず知らずの実習生に対しても心を開いてもらえ、こういうことが指導力につながっていくのだなと初めて実感することができました。

「こういうとき、どうしたらいいのですか?」とか、「漏れてしまったのですが、どうしらいいのでしょうか?」など聞いてくださったり、私が提案したことを皆さんでやってくれたりなど、認定看護師の仕事を実践することができ、現在の活動に活かせていると思います。

実習病院で指導して下さった先輩認定看護師の方の印象は?

とにかく電話がなりっぱなしなのです。つまり、それだけ相談が多いということなのです。歩いていてもよく声を掛けられています。
患者さんからも看護師からの信頼も絶大ですし、常に同じ目線で一緒に考えてくださる方でした。そのような先輩の姿をみて、自分もこういう認定看護師になりたいなと思いました。
今でも自分が目指している理想の看護師像ですね。迷ったときや困ったことがあるときは、この先輩だったらこうするのではないかなど、今でも先輩の姿を思い出しています。

実習しながら単位を取得するわけですが、その点で苦労話などありますか?

皮膚・排泄ケアの場合、褥瘡・創傷、ストーマ、コンチネンスの各分野から20名くらいの症例をとり、その中から各1名計3名分の長いケースレポートとして提出します。
つまり1日7、8名のショートレポートを書き、加えて経過観察をした長いケースレポートをその中から選んで書いていきました。ほぼ徹夜で書いていました。
さらに勉強会でのプレゼンテーションが大変でした。実習先の不慣れなところで講義せねばならず、先生方も見に来られ、知らない方々の前でのプレゼンにはまったく慣れておらず、緊張しすぎて何を話したのか、どんな質疑応答があったのかも覚えていません。
スティーブ・ジョブズの「驚異のプレゼン」を読んだり、「伝説のスピーチ」などを何度もYouTubeで見て勉強しました。
どういう風に話をもっていくのか、展開させたらよいのか、話すスピードなどいろいろと考えました。
この資格をとってから講義が多いので、この時の経験はとても役に立っています。

認定看護師になられてからの変化や活動状況は?

病棟で通常業務をしながら、授業・講義をやったり、他の病院にコンサルテーションにも行っているので正直ハードです(笑)。
PHSをもつようになってから相談を受けることが増え、自分の活動が普及しているのかなと感じることもあり、やり甲斐を感じると同時にとても嬉しいですね。目標としていた先輩に少しでも近づけたような気がします。

また、月2回、ストーマ外来をやっています。ストーマ外来をやるのは夢でもありました。ストーマを看てくれる看護師がほしいという投書があり、そういう患者さんの声に早く応えたいという気持ちがあったからです。予約制なのですが、お一人30~40分程度、院内に限らず、ストーマを造設された患者さんからの相談を受けています。
近隣の病院や訪問看護師さんからのご紹介もあります。ストーマ装具の使用方法、皮膚トラブルについての相談・提案などを行っています。1回の外来だけで、漏れがなくなったと喜んでくださる患者さんの姿を見るととてもやりがいを感じますね。
今まで勉強してきてよかったなと。もう大丈夫な方でも「いや、月に1回は中川さんに会わないとねえ」と言ってきてくださる患者さんや、手土産をくださりおしゃべりだけして帰られる患者さんもいますよ(笑)。茶飲み友達といいますか、それだけでも来てくださる患者さんがいるのは嬉しいなと思います。

今後の目標はなにかありますか?

患者さんのケアはもちろん、病院全体の看護の質を上げていきたいなと思います。
勉強会だけでなく、ベッドサイドに一緒に行って少しずつ教えるなど、草の根的な、皆ができるような関わりをしていきたいと思っています。私一人だけができても病院の看護の質が上がるわけではないので、全スタッフが良質のケアを提供できるように、ボトムアップできたらいいなと思います。

これから皮膚・排泄ケア認定看護師を目指す方にメッセージをお願いします。

皮膚・排泄ケアの分野は直接患者さんに関わる仕事ですので、信頼関係がないとできません。
であるからこそ、よいケアを提供できたときに患者さんに喜んでもらえることも多く、非常にやりがいのある分野です。たった一つのケアが患者さんのQOLを上げたり、目に見えて患者さんがよくなるのがわかる分野だと思います。
逆に興味がないと難しい分野かもしれませんが、是非興味があれば貫いていただけたらいいなと思います。
患者さんからの感謝の言葉を誰よりもいただける分野だと思いますよ。

<中川さんがご活躍されている病院>
医療法人財団明理会 イムス富士見総合病院
〒354-0021 埼玉県富士見市大字鶴馬1967-1
TEL:049-251-3060
<<http://www.ims.gr.jp/fujimisougou/

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全国の病院で活躍されている認定看護師! 患者さまの役に立ちたい!看護師キャリアのひとつの形として! 資格取得の思いは人それぞれ。 ナースの星編集部ではそんな彼女、彼らに「認定看護師」という資格について突撃インタビューを実施!! 日本全国の認定看護師さんに資格取得の苦労話や認定看護師になられてからの変化について聴いてまわります。
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