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Go,Go,Mr.Nurse! File.007 草間健二さん

その他投稿日時-(2015-11-20)ナースマガジン

東洋医学の良いところを取り入れて、
いっそう質の高い看護を提供していきたい


今回登場いただいたのは、障がい者地域生活支援施設「スクラムあらかわ」で男性看護師として活躍する草間健二さん(42歳)。
草間さんは看護師である一方で鍼灸師の資格をもち、「鍼灸 健美・大山」という鍼灸院を自ら運営。
日勤の看護師として施設に常勤しながら、週末を中心に鍼灸の施術を地域に提供しています。患者さんの笑顔を見るために精力的な日々を送る草間さんに話をうかがいました。

草間さんの歩み                                                                     
1996 年 都立板橋看護専門学校を卒業して看護師に
1996 年 東京都老人医療センター
              (現・地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター)に入職
2002 年 鍼灸師資格を目指して鍼灸専門学校に入学
         八王子の病院に転職し、夜勤常勤の看護師として仕事をしながら学校に通う
2005 年 鍼灸師資格を取得し、「くさま訪問鍼灸」開始
2007 年  板橋区大山に「鍼灸 健美・大山」開院
2012 年  障がい者地域生活支援施設「スクラムあらかわ」に看護師として入職
                                       

現場を見て感じた訪問看護への思い

高校時代にラガーマンだった草間さんは、早稲田大学でラグビーをやりたい一心で同学を受験。2浪まで目標を追い続けたものの叶わず、人生の転機に迫られました。そこで選んだのが看護師の道だったのです。

「進路について父と話し合ったときに、職業を選ぶ条件として3つのキーワードを言われたんです。
『人と接する仕事』 『感謝される仕事ならなおいい』 そして『将来的にもなくならない仕事である』 ということ。
ラグビーでのケガの治療などで、身体の構造にも興味をもつようになっていたこともあり、それらを満たす進路として看護師がいいのでは?と父からアドバイスを受けたんです」
と振り返ります。
「こうと思ったら突っ走る性格」という草間さん。ラグビーで鍛えた突破力もあって、看護学校では分からないことがあるととことん突き詰めて、時には講師を困らせることもあったとか。

「看護計画についての学習の時に、『退院計画を立てるには、実際に患者さんの住まい見てみないと分からない!』と考えて、自分で実習先の患者さんの家を訪ねて行こうとしたんです。先生から『それはやり過ぎだ!』 と叱られました(笑)。何かの疑問があれば何とかして解決したいと行動に移すタイプでしたね」

次第に、患者さんの一面的な姿でなく、その生活すべてを考えながら看護を行うことのやりがいに目覚めていった草間さんは、訪問看護への興味が芽生えていったそうです。

「看護学生の時に、開業医の訪問看護部門の運転手のアルバイトをしたことがあって、そこで『訪問看護はおもしろい』と感じました。
お年寄りのお宅にうかがうと、中には畳が擦り切れたような部屋に住む人や、逆に裕福で余裕のある暮らしをする高齢者の方もいる。
こうした生活背景までを考慮して、個人一人ひとりに見合ったケアを提供していかなければ、本当の看護は実現できないと思ったのです。訪問看護の仕事の重要性を感じて、将来はその道に携わりたいと思うようになりました」

「木を治すには葉ではなく土を見る」

最初に入職したのは、高齢者医療を中心に提供する総合病院。
将来的に訪問看護を念頭に置いていた草間さんは神経内科に配属希望を出し、3年目にはリハビリテーション科に異動。
在宅で高齢者を看るための臨床スキルを身につけることに主眼を置いたそうです。
その一方で草間さんの気持ちの中に、ある思いが募っていきました。

「高校の時にラグビーでケガをすると、よく鍼灸のお世話になっていて、東洋医学についての興味があったんです。将来訪問看護を始めるには、何か患者さんに提供できるプラスアルファの要素が必要だと考え、西洋医学と東洋医学をうまく融合すれば特色ある看護が提供できるのではないかと考えました」

そして勤めていた病院を退職し、国家資格である鍼灸師の資格を得たいと考えて鍼灸学校に入学したのです。昼間に学校に通い、夜は夜勤専従の看護師として八王子の病院に転職。そこから3年間の勉強を経て、見事鍼灸師の資格を取得しました。

2005年には往診専門の鍼灸院である「くさま訪問鍼灸」をスタート。看護師の夜勤専従を続けながら、次第に鍼灸師としての仕事に面白さを感じていったといいます。

「たとえば西洋医学では、木に病気を見つけたら葉が原因と捉えた対処法を考えます。
ところが東洋医学は、枝や幹の状態はどうか、土は? 森は?という突き詰め方をしていくのです。その人の身体だけでなく、取り巻く環境すべてを整えていこうとする。この考え方を聞いて、『東洋医学はすごい!』と感じてのめり込んでいきましたね」

たとえば薬を飲んでも、それを吸収する腸が元気でなければ効果も十分ではないはず。臓器などの環境を整えることが治療にとっては大事であるという東洋医学の考え方に傾倒していきました。

看護の現場に東洋医学を取り入れたい

現在、草間さんは障がい者支援施設で日勤の看護師として勤務しながら、週末に少しばかり鍼灸師として施術の提供をするスタイルで仕事をしています。

「西洋医学と東洋医学の双方の良い部分を融合させていくことが、目指すべき方向性だと私は考えているんです。たとえば全国の看護師教育のカリキュラムの中に東洋医学概論を1コマでも入れたら、日本の看護は変わると思っています。
東洋医学は、内臓や自律神経などに対するアプローチをとても得意としています。そのノウハウを看護師が持つと、投薬や経管栄養で吸収力を高めるためには胃や腸の状態を良くしようという考え方ができるようになると思います。
それは全身の健康状態を管理する看護師の役割に欠かせないものだと思います」

訪問鍼灸という役割に加え、今後はかねてからの思いであった訪問看護をスタートさせ、双方の施設を立ち上げて全国展開することが草間さんの目標です。これが実現すると、まさに西洋医学と東洋医学のメリットを組み合わせた質の高い訪問看護が提供できます。
看護師以外のサブスペシャリティーをもって、それを看護師業務に活かしながら活躍の場を広げていく。
男性看護師ならではのバイタリティーと持ち前の突破力で、新しい看護の実現という目標に向けてこれからも走り続けてほしいですね。

★目標を明確にして日々前進すれば道は拓ける!

★現状に満足せずに自分の得意な専門分野を開拓しよう


★ 固定観念にとらわれず、良いものはどんどん吸収!



協力:日本男性看護師会
 http://www.nursemen.net

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