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第7回訪問看護ステーション訪問レポート  株式会社マザーライク マザーライク訪問看護ステーション

フットケア投稿日時-(2016-06-20)ナースマガジン

マザーライク訪問看護ステーション(神奈川県横浜市)は、2015年10月にフットケア事業部を立ち上げ、マザーライク・フットケア・サービスを掲げています。
経営母体である株式会社マザーライクは、その名のとおり「母のような」温かな思いやりを持って、「訪問看護」「訪問介護」「居宅介護支援」を通した在宅療養をサポートしています。
当訪問看護ステーションの管理者で、在宅褥瘡予防管理師・フットケア指導士・神奈川県糖尿病療養指導士の資格を持つ池永恵子さんにお話を伺いました。

フットケア指導士の資格を活かして地域に広めたい

当ステーションでは、横浜市南区を中心に月平均で70名前後の訪問をしています。
もともとケアの一環として歩きたい人が歩けるようになる足の準備を、とフットケアを行っていた池永さんですが、フットケア指導士の資格を取ったきっかけは、受講が受験の条件であるフットケア指導士研修と知らずに応募したはがきが抽選に当たって受講できたこと。
競争率の高い研修を受講できたのだからと受験し、見事合格。

ステーション内では、フットケアチームを立ち上げ、勉強会やフットケア実習を定期的に行ってきました。
2015年2月の日本フットケア学会では、チーム初のボスター発表でポスター賞受賞の快挙。
同学会の『フットケアは高齢者・糖尿病患者のQOLを向上するために大変重要』との位置づけを広く知ってもらいたいと、地域住民や看護・介護スタッフも楽しく参加できる活動を企画して呼びかけています。

ちなみに取材日の夜は、「あしラブ懇親会神奈川支部会」が催されました。
フットケアに興味を持ち実際にケアのできる人を増やしたい、との思いから、人が集まってくれるように楽しい会合を企画しているそうです。

フットケアがつなぐ介護と医療

一般に、”医療と介護の連携を”といわれるものの、介護職にとって医療は越えにくい壁。言葉で言うほどたやすいものではありません。
しかし、池永さんは、フットケアを始めてからその壁がずいぶん低くなった、といいます。

「フットケアという共通項のおかげで、両者がつながりやすくなったのです。直接見たりさわったりできる部位であることに加え、日常的に誰でも使う言葉で情報共有できることが大きいのかなと思います。
教科書には腓砥(べんち)、鶏眼(けいがん)などと書かれていますが、実際にはタコ、魚の目というようにお互いが普段使っている言葉で話ができます。こういう環境にあると、介護スタッフからも積極的に話をしてくれるようになります。
私たちから何かを押し付けるようなことはせず、自分がフットケアを楽しんでやっていることや利用者さんに喜ばれているのを見たり聞いたりすることで、介護スタッフ自身が手を挙げてくれるのを待つというスタンスです。

介護職と医療職では利用者さんにできることは法律によって決められています。
でも、どちらも利用者さんが心地よい療養生活を送れることを願って訪問サービスを提供しているので、利用者さんが心地よいと感じること―安全であることも含め―はどちらがやってもよいのではないかと思います。

例えば、『保湿剤は塗るのではなく、よく摺りこんで下さいね』と伝えています。
保湿剤が浸透するようにやさしく摺りこんでいくと、血液循環不良でむくんだり冷たかったりしている足へのマッサージのような効果をもたらします。これをリンパマッサージだから介護職はしてはいけない、なんて言わないですよね?
また、『ツメの根元が赤くなっていたらナースに連絡をください』というように、具体的に伝えることも大切です。
フットケアがきっかけになって介護と医療の協働がもっと進むといいですね」。

フットケアは心のケア

池永さんは、フットケアには訪問看護こその強みがある、といいます。

「病院は受診されないと様子がわからないのに対し、定期的に訪問する私たちは、利用者さんの変化やご家族の様子、履いている靴、歩き方、家の構造など、たくさんの情報をキャッチすることができます。ご家族を巻き込んで、日常的なケアをお願いできると、良い状態の継続にもつながります」
さらにフットケア心理士のアドバンスコースを修了している池永さん、実際の利用者さんのお話を通してフットケアの真髄を語ってくれました。

「精神を病んで長いこと引きこもり、訪問を受け入れてもらうまでにずいぶん時間がかかった方です。
訪問時にフットケアを入れさせてもらったところ、次の訪問を待っていてくれるようになり、日常的にご自分で足の手入れをされていたこともありました。誰でも最後まで自分のロで食べ、自分の足で歩きたい、と願っています。
しかし、自分で上手に手入れができなくなると、汚れているから他人に見せるのは恥ずかしい、見てくれる人に申し訳ない、という気持ちになってしまうのではないでしょうか。
だからこそ、ロと足は心を開いた人にしか見せないといわれるのです。
『こんな汚れた足を、きれいに気持ちよくしてくれた』という気持ちが訪問看護の受け入れにつながったのではないかと思います。まさにフットケアは心のケアなのだと思います」

フットケアの奥深さをたくさん教えていただいた訪問でした。
皆さんも、ご自分の足、ご家族の足、患者さんの足のケアから、心のケアもふり返ってみてはいかがですか?

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マザーライク訪問看護ステーション

〒232-0052
神奈川県横浜市南区井土ヶ谷中町44-3
ライオンズマンション
ワイドリバー井土ヶ谷102号
TEL 045-730-5062
URL http://motherlike.co.jp/

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