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【何ぞやシリーズ第9回】「i N PH( 特発性正常圧水頭症)」って何ぞや?

認知症ケア投稿日時-(2016-10-20)ナースマガジン

近年、手術によって症状が改善するタイプの認知症であるi N P H(特発性正常圧水頭症)の報告が増えています。
正確な診断から早期治療につなぐためには、ナースの皆さんの観察眼が欠かせません。
あなたの病棟にも、iNPH の患者さんがいませんか?

iNPH、主な症状は歩行障害・認知症・尿失禁

i N P H(特発性正常圧水頭症) は、改善可能な認知症疾患の一つ。
根本的な治療法がないといわれている認知症の中でも、手術によって症状が改善するタイプとして、注目されているよ。
患者さんもとても多いことが最近分かってきたんだ。

初発症状は、パーキンソン病に似た歩行障害。さらに認知機能の低下、尿失禁が重なったら、i N P H を疑って専門医につなげるべきだと思うよ。

「転びやすくなったのは年をとって足が弱ったから」と見逃されていたり、認知症による自発性の低下を「老人性のうつ病」と誤診されたりして正確な診断がつかないままでいると、病状が急激に悪化したり、適さない薬が処方されてしまうことにもなりかねないからね。
外に出て歩けるくらい歩行障害が軽度のi N P H 患者さんでも、転倒は多いと報告されているんだ。

研修先から野寺先生にアドバイスしてもらった患者さんも、i N P H と診断されていない方だったの。
私たちは日頃から患者さんの日常をよく看ているし、院内で転倒した場合は必ず報告して共有するわよね。その情報をたどっていくと、歩行障害の進行が早いとか、最近やけにおむつ交換の回数が増えたとか、わかるじゃない? 
そのサインをキャッチしたら主治医に、主治医から専門医に、とつないでいったら、i N P H 患者さんの早期発見に貢献できるんじゃないかしら。
転倒による骨折で入院になって、入院をきっかけに認知症が進むかも、寝たきりになるかも、褥瘡ができるかも…。強敵だわね、i N P H !

高齢者人口の2.3%がi N P H 疑い患者(日本正常圧水頭症学会2016)

シャント術で症状改善―でもタイミングが大事

i N P H は、問診、画像診断、髄液タップテストの結果などから診断するんだよね。
きよちゃん、タップテストは知ってる? 
腰部くも膜下腔から脳を圧迫している髄液を少し抜いて、数日以内に歩行障害などが改善したら「水頭症」と診断する検査だよ。

そう診断されたら、脳室に溜まって圧迫の原因となっている髄液を正常に流すために、シャントを作る。従来からの脳室・腹腔シャント(V P シャント)以外にも、腰椎・腹腔シャント(LPシャント)などがあって、現在はL P シャントが増えているらしいよ。

シャント手術の後、歩行障害は90% の人が改善されるって。
認知症状や尿失禁も、人によって差があるけれど30〜80% が徐々に改善していくんだね。
こういう数字を見ちゃうと、本当に、早期発見は僕らの使命だと思うよ。
だって、脳はダメージを受けやすいから、タイミングを逃すと手術の効果も薄くなるし。日常生活での支障が大きい症状だからこそ、少しでも改善できるといいね。

あ、病棟でのミニレクチャー、
次回のテーマはこれにしようよ、きよちゃん!

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■監修:国際医療福祉大学熱海病院
        脳神経外科教授 篠永正道  
■参考:認知症ONLINEホームページ
■協力:ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社

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