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西山順博先生に訊きました 『ケアに活かせる栄養療法の豆知識』第2回

褥瘡ケア投稿日時-(2016-07-04)ナースマガジン


サルコペニア予防に必要な必須アミノ酸

~ロイシンのはたらき~

筋力アップには蛋白質の役割が重要

筋肉量が低下することを“サルコペニア”と呼びます。筋肉の増進には、運動、睡眠休息、栄養が大切です。
運動だけしても消耗して筋力が低下し、栄養だけ増やしても霜降り肉のような状態になってしまいます。

「日本人の食事摂取基準(2015)」に基づき、例えば1日に必要な蛋白質を約60gとして各食品で摂ろうとすると、おおよそで牛ひれ肉282g、鳥のささみ261g、マグロの赤身226g、納豆361g、卵9.7個となります。

これらの蛋白質は、分解されて20種類のアミノ酸となり人間の体を構成しています。
このうち体内で合成することができない9種類の必須アミノ酸の中でも、特にロイシンは、筋蛋白合成を促す指令塔の働きがあり、注目されています。

さらにBCAA(branched-chainaminoacids:分岐鎖アミノ酸)であるバリン・ロイシン・イソロイシンは、血漿中の遊離必須アミノ酸の約4割を占めていて、主に骨格筋と脳で代謝されます。

必須アミノ酸(もしもしカメよの替え歌で♪)
                
  『もしもし、ロイシン  イソロイシン リジン  に バリン  スレオニン  トリプトファン  に
 メチオニン  フェニルアラニン   ヒスチジン』

BCAAの1つ、ロイシンの効果とは?


■筋肉を強化

BCAAの中でも特にロイシンは、筋肉を強化し、失わせないようにする性質があります。
ロイシンを、筋肉内に蓄積される他のBCAAや必須アミノ酸と組み合わせて摂取すると、筋蛋白の合成が促進され、高齢者でも効果的な筋力アップにつながります。
ロイシンを高配合することにより、ホエイ蛋白質組成の必須アミノ酸だけよりも筋蛋白の合成が促進されることもわかってきました

ホエイ蛋白質
                   
牛乳からカゼインや脂肪を取り除いた液体部分であるホエイに含まれるたんぱ
く質。低力ロリー、低脂肪、さらに体内での吸収が非常に良いため、丈夫な筋肉
を作るとされています。

■インスリンの分泌を増加

インスリンの分泌を増加させる作用で、エネルギーとしてブドウ糖を筋肉の細胞に取り込むのを助けます。
これにより、運動時の持久力や瞬発力を高めたり、運動後の筋肉を成長・修復させたり、強化する効果があります。

■肝機能の改善

肝臓は、消化管で取り込んだ栄養素を全身に送り込む代謝活動や、アルコールや薬、細胞から集められた老廃物などの有害な物質の分解、体を動かすためのエネルギー源となるグリコーゲンの代謝・貯蓄などの様々な機能を担っています。
エネルギーを大量に産生しては消費を繰り返しているため、肝臓には過重な負担がかかっています。
肝臓が疲労して代謝が鈍ると、肝機能が低下してしまい、全身の疲れにつながる可能性があります。そのような場合に、ロイシンを摂取することで、肝機能の向上と身体の疲労回復が期待できます。

■ストレスを緩和

エンドルフィンと同様の効果があるため、ストレスを緩和します。

■育毛効果

蛋白質の構成に深く関わっているため、ロイシンを豊富に含む食材を積極的に食べると、毛髪の健康状態の改善や育毛効果が期待できます。


 ロイシンは動物性蛋白質に多く含まれており、牛肉やロースハム、レバーなどの肉類、サケ、かつお節などの魚介類の他、チーズや脱脂粉乳などの乳製品、高野豆腐や湯葉などの大豆製品などにも含まれます。
毎日の食事で、動物性蛋白質をしっかり摂ることを心がけましょう。

※小林久峰:
「疾患とアミノ酸栄養」サルコペニアとアミノ酸栄養.外科と代謝・栄養.Vol.47,№2.2013

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