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第2回 ポケットエコーを実際に使ってみて

その他投稿日時-(2016-12-27)ナースマガジン

<座談会参加者>

今回使用したポケットエコー MIRUCOの紹介

「miruco」は病棟や往診、訪問看護など医療連携につながる場面を想定し開発されたタブレット型ポータブルエコー。シンプルで直感的な操作性、短時間での起動と現場使用に見合った電池容量、コンパクトなサイズと見やすい大きさの画面の両立など必要十分なレベルの機能を持っているにもかかわらず、1台あたり16万9900円(本体価格)という従来にないリーズナブルな価格で販売されている革命的な商品。これからの在宅医療現場の連携やアセスメントの質を向上させることについて大きな期待がかかっている。

第2回 ポケットエコーを実際に使ってみて

それぞれの施設で約2カ月間、訪問看護師の皆さんに、実際にポケットエコー mirucoを使っていただきました。持ち運びが楽で、操作も簡単に行えるポケットエコーは、訪問看護の現場でも活用しやすいと好評だったようです。また自分自身の判断に役立つだけでなく、利用者・家族・医師とのコミュニケーションに役立てられた事例が数多く寄せられました。

画像はひとつの共通言語になる

松﨑 今回、ポケットエコーmirucoを使ってみて、いかがでしたか?
落合 侵襲的ではなく、患者さんに嫌がられずに当てることができ、予防的に使えました。寝たきりで意思表明のできない人にも客観的な指標となり、医師との共通言語がひとつ増える ことになったように感じます。
望月 ポケットエコーを持っているだけで、患者さんの反応はとても良かったです。エコーによって医師への報告や情報共有が正確にでき、肺炎などの早期発見や病院に連れていくべきかの判断ができるようになると感じました。
萩原 持ち運びがしやすく使い方も簡単で、本当に便利でした。利用者さんに画像を見ていただきながら説明できますし、私たちも不安があるときに役立ちました。また、病院に連れていくべきかどうかを判断するとき、「入院は絶対イヤだ」と言われても「肺炎になっていそうですよ」などと画像を見せることができると、本人やご家族への相談材料になります。 医師に状況を説明する場合も、画像を見て判断してもらうことができました。
松﨑 ビジュアルフィードバックというか、目で見て納得してもらうということですね。画像はひとつの共通言語となり、納得してもらいやすいかと思います。特に肺炎や心不全は、気づいたときにはすでに進行していることもあり、早期の判断が有効です。
高田 「息苦しい」「お腹が痛い」といった訴えに対して、エコーを使うとどの部分に問題があるか見当がつく場合があり、判断しやすくなりました。
谷塚 迷ったときは先生に往診をお願いしていますが、エコーの画像を送って判断してもらえれば、その回数を減らせるかもしれません。

谷塚 患者さんから「正直、訪問看護師さんはいらないんだよ」「結局、ダメなら往診の先生を呼ぶんでしょ?」などと言われたことがあります。実際に、迷ったら往診をお願いすることが多いのも事実です。しかし、もし患者さんに肺炎の疑いがあったとき、患者さんの手元に肺炎治療用の抗菌薬があれば、先生にエコーの画像を送って症状を伝え、「それを飲んでもらって様子を見ましょう」となれば、往診が1回減らせるかもしれません。エコーの所見から、往診をするべきかしなくてもよいか、患者さんや先生の信頼を得ながら決められるのはメリットが大きいと感じますね。
落合 アセスメントの難しいケースでも、たとえば、熱のある患者さんにエコーを当てて、肺炎ではないとわかれば「大丈夫ですよ」とはっきり伝えられます。エコーはなるべく入院をさせないためにも有用だと思います。
松﨑 重症度を的確に伝えて、今は入院の段階ではないということを示せることですね。
落合 はい。予定外の入院を減らせることは患者さんやご家族の負担軽減にもつながりますし、画像や動画を主治医に共有するで、緊急性はないと判断出来れば、医師の緊急出動も減るのではないかと思います。
望月 エコーの活用によって、医師への報告や情報共有が正確にでき、早期発見にもつながると思います。アセスメントの評価で迷うことがなくなり、病院に連れていくべきか、連れて行かなくてよいかの正しい判断ができるようになるのもありがたいです。
松﨑 実際に現場で使用されて、印象に残っている事例はありますか?
落合 夜間頻尿の患者さんに、エコーで膀胱内の残尿を確認することで、トイレ誘導が円滑になり、最終的には夜間の失禁もなくなって、ご家族にも大変喜ばれました。
谷塚 79歳の男性患者さんに留置していたバルーンカテーテルが詰まってしまい、娘さん(看護師)が抜去したことがありました。エコーを当てることで残尿がないことを先生に伝え、「しっかり出ているから再挿入せずにいこう」と、先生の往診することなく、カテーテルを再挿入するかどうかの判断ができました。

望月 おむつへの排尿が長時間確認できない患者さんがいたので、膀胱を映してみたらパンパンで、説得して車いすでトイレまで行って排尿してもらいました。また、誤嚥性肺炎を繰り返している女性は、発熱があり、肺の呼吸音が弱く水泡音も聴取されたので、エコーで見てみたところ、Aライン(※)が出ていませんでした。肺炎が疑われたため、入院してもらうことになりました。※【正常】の肺エコーで見られる像を挿入

萩原 排泄へのこだわりが強く、「おしっこが出ない」と言って大量の水を飲んでいた患者さんには、エコーを実施して「このくらい溜まっているからトイレに行きましょう」とか「まだ大丈夫ですよ」と画像を見ながらお知らせしました。その結果トイレ誘導のタイミングがつかめるようになり、他のことに集中してもらえるようになりました。また、実際には分からないのですが、エコーで見られることでこっそりやっているつまみ食いなどの不摂生がばれてしまうのではないかと考える患者さんもいて、行動変容のきっかけになった例もありました。

<編集部より>

ポケットエコーの活用によって、アセスメントに画像という指標が加わることで、ケアの幅を広げられることが分かりました。画像を共有出来るため、「医師に患者の状態が伝えやすくなった」、「患者の行動変容に役立った」など、業務の効率化(量から質へ)にもつながったようです。患者や家族とのコミュニケーションツールとして有効であることも含め、現場でエコーを使うことは、看護師にとって“負荷”ではなく、“仕事を減らすツール”になる、そんな可能性が感じられるディスカッションでした。次回の第3回では、今後の課題などについてお話しいただいた内容を紹介します。

今回使用したポケットエコー MIRUCOの紹介

「miruco」は病棟や往診、訪問看護など医療連携につながる場面を想定し開発されたタブレット型ポータブルエコー。シンプルで直感的な操作性、短時間での起動と現場使用に見合った電池容量、コンパクトなサイズと見やすい大きさの画面の両立など必要十分なレベルの機能を持っているにもかかわらず、1台あたり16万9900円(本体価格)という従来にないリーズナブルな価格で販売されている革命的な商品。これからの在宅医療現場の連携やアセスメントの質を向上させることについて大きな期待がかかっている。

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