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【何ぞやシリーズ第11回】オーラルフレイルって何ぞや?

口腔ケア投稿日時-(2017-03-16)ナースマガジン

「オーラルフレイル」という言葉を聞いたことがありますか? 
「歯・口の機能の虚弱」と訳すことができます。全身の虚弱を示すフレイルと関連があるとされ、要介護状態の前兆にもなりえます。
食べたり話したりするための口の機能を衰えさせないために、どんなことに気をつけたらよいのでしょうか?

フレイル―虚弱とは?

まずフレイルの意味をおさらいしておこう。
「加齢のために身体機能を支える恒常性維持機能の低下により、ストレスに抗う力が低下し、健康障害に対する脆弱性が高まった状態」、つまり「虚弱」の状態のことだったね。

「オーラルフレイル」は、歯周病や齲歯の重症化によって噛む機能が衰えるだけではなく、筋肉が弱ることにより口腔内の機能が低下する虚弱状態だ。

口の虚弱とはどういうことかわかるかな?
話したり咀嚼したりする口の機能が低下すると、滑舌が悪くなったり食べられないものが増えてきたりする。
すると他人との交わり(社会性)という側面からは、誰かと食事をするために出かけていく、一緒に食事をする、その相手と食事や会話を楽しむ、という機会が減るよね。

身体的な側面からは、しっかりかむための機能が低下しているから、食べるものが偏ったり食べる量が減ったりして、低栄養状態になる。

ひいてはサルコペニア(筋肉量や筋力の減少)が惹き起こされたり、要介護状態に陥ることもある。

そうそう、「嚥下のフレイル」という概念も解説しておこう。
これは「Presbyphagia:老人性嚥下機能低下」のことで、健常な高齢者でも加齢によって生じる嚥下機能の低下した状態を指すんだ(注:リハ栄養で有名な若林秀隆先生は、略して「老嚥」と呼んでいる)。

本来、食物を咀嚼・嚥下するときは、口や喉の機能が働いて誤嚥を防いでいるんだ(図:4つの自動ドア)
それらの機能が低下する「フレイル」が、誤嚥や誤嚥に伴う全身状態の悪化を惹き起こすリスクを持つ、ということを知っておこう。

「オーラルフレイル」を予防するために

日本歯科医師会も健康長寿をサポートするために、次のことを維持しようって呼びかけているよ。
「しっかり噛んで、しっかり食べ、しっかり動く、そして社会参加を!」って。

オーラルフレイルは、歯科治療や口腔ケアが適切に行われないことやバランスの悪い食事だけじゃなくて、「食」を通して培われている社会とのかかわりを保てないことも関係があるってことよね。

誰かと食事にいく約束をしたら、そこまで行くことは運動になるし、食事をしながら会話だってするじゃない。
会話や歌など声を出すことは、口の機能を衰えさせない一番手軽なリハビリっていうもんね。

誰かと食事を楽しむことは、オーラルフレイルの予防のためにももっと大切にされるべきだね。

(つづく)

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監修:いただきますの会・東京医科歯科大学高齢者歯科学講座 戸原玄准教授

協力:EASY TASTYLE Kamulier 志水香代店長

参考:日本歯科医師会ホームページ
   啓発活動 オーラルフレイル
   ※ 新ALSケアブック(川島書店)

※ICFとは
ナースマガジン7号P.6参照・Q&Aサイトでは
何ぞやシリーズ第1回「リハビリテーション栄養とは何ぞや?」を参照して下さい。

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