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【学会・研究会 聴きある記①】第18回日本褥瘡学会学術集会

褥瘡ケア投稿日時-(2017-06-30)ナースマガジン


この秋も多くの学会・研究会が開催されました。ナースマガジン編集部より、取材レボートをお届けします。

●教育講演2

褥瘡ケアの現状と未来

真田弘美先生
(東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻老年看護学/創傷看護学分野)

1998年の褥創学会設立以降、未実施減算(2002)、褥瘡対策加算(2004)、褥瘡認定師(2010)の変遷をへて、日本の褥瘡対策は成功したといえよう。
急性期病院でみると、先進国の中でわが国の褥瘡発生率は最も低い。

一方、課題としては、
①在宅から褥瘡をもって入院してきた高齢患者では、重症度が高くなるほど在宅復帰率が低く、在宅での褥瘡ケアが重要、
②在宅褥瘡チーム医療加算、WOC随行訪問加算などがあまり活用されていない、
などがある。

●チーム医療推進委員会企画

国が推進する特定行為研修を活用して磨こう!褥瘡管理の技

1.「特定行為に係る看護師の研修制度の概要と研修内容」について

溝上祐子先生(日本看護協会看護研修学校)

超高齢社会となったわが国では、今後、「高齢・多死」社会を迎える。在宅療養を支える、地域で看取る体制の整備が早急に必要。
医療介護総合確保推進法では、在宅医療の充実、チーム医療の推進が盛り込まれている。
このような背景のもと、2015年10月、特定行為を行う看護師の研修制度が創設された。指定研修機関は全国21施設(内大学院7施設)。看護師が特定行為を行うことにより、看護の視点をもった看護師が創傷管理を行え、個別的で有効な高度創傷管理が実践できる。

2.地域連携と特定行為

北川智美先生(彦根市立病院 看護部)

在宅褥瘡患者に対応するため、2008年より褥瘡外来を設け、対応している。
特定行為研修により、
① 専門領域:創傷管理において速さと確実さを提供できる判断力を習得できた、
②全身状態のアセスメントが可能になった、
③病院が在宅に介入することが必要ということが明確になった。

3.特定行為の研修を受けた看護師が急性期病院での褥瘡管理でで きること

酒井宏子先生(佐賀大学医学部附属病院看護部)

在院日数が14日と短いため入院中に褥瘡回診ができるのは2回程度で、これまでは重症度の高い褥瘡に対して積極的な介入ができなかった。
特定行為導入後は、タイムリーな介入ができ、治療と生活の両面からアプローチし、シームレスな施設間連携ができるようになった。

4.訪問看護ステーションにおける特定行為

島田珠美先生(川崎大師訪問看護ス テーション)

限られた医療資源の中で、訪問看護ステーションで特定行為が必要となる場面は多い。診療看護師として働くことにより、
①医師と役割分担し協働することで、より多くの利用者にきめ細かな対応が可能、
②緊急時の対応が可能、
③多職種との連携がスムーズになる、

などのメリットがある。

●ランチョンセミナー

高齢褥瘡患者での創傷治療促進に対する経腸栄養管理の工夫

褥瘡を発症すると、1人当たり10515円/日の医療コスト増大となる。
褥瘡リスク患者への適切なケアが重要。

栄養管理のポイント

①虚弱高齢者の創傷治療に対する栄養管理の工夫:高齢者の急性イベント治療後では栄養状態が悪化しやすい。経口摂取・PEGまでの橋渡しとして、経鼻胃管の活用が重要。

②時間栄養学を考慮し創傷治癒促進を目指す経腸栄養の管理:サーカディアンリズムのリセットが可能な粘度可変型流動食を使用する。
粘度可変型では1.5時間/日で摂取できる。

③コラーゲンペプチドを活用する経腸栄養管理。

※取材・執筆:西谷 誠(ニュートリション・アルファ)



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