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第11回訪問看護ステーション訪問レポート 横浜市神奈川区医師会訪問看護ステーション

その他投稿日時-(2017-12-07)ナースマガジン

今回お訪ねした神奈川区医師会メディカルセンター内の訪問看護ステーションは、同区の在宅医療連携拠点でもあります。
訪問看護歴20年以上のベテランナース木村光代さんに、看護師からみた本事業について、お話をうかがいました。

動き始めた連携拠点

当区の訪問看護ステーション(以下ステーション)は、拠点事業を引き受けるにあたって24時間体制を組んで再スタートしたステーションです。
私は他のステーションで医師会の先生方と連携していましたが、在宅医療連携拠点事業を引き受けるのに合わせて、こちらに転職してきたのです。
同じ区内とはいえ、わからないことだらけでスタートしたのが2015年9月でした。

地域包括支援センター(以下包括)と連携して活動していますが、誰がどこにどんな相談をしているのか、地域の民生委員がどういう相談を受けて困っているのかなど、初めて知ることばかりです。
医師会の先生方とは顔なじみで話しやすいことや、蓄積された事例から、これは地域全体の問題だとなったときに、医師会主導で発信してもらえるのは、医師会立ステーションに所属する看護師のメリットですね。

訪問看護の力が活きる

訪問看護師は、医学的な知識と日頃のネットワークを通じて蓄えた情報を駆使し、生活をトータルコディネートします。

例えば、包括からターミナルの患者さんを支えるチーム調整の依頼を受けた時、医療依存度が高く家族調整が難しくて介入が多くなりそうなケースは、まずかかりつけ医を決め、その医師が連携しやすいステーションや訪問介護、急性期や末期に慣れているケアマネなどでチームを作ります。
大きな問題を抱えていなければ試行錯誤しながら新しいチームを作っていけばよいのですが、そうでない人はその時に最善の手を打たないと間に合わないので、実績に基づいた調整になりますね。
そしてそのチームがどうだったかの評価を訊きやすいことも、医師会立のメリットだと感じます。

たった1日の医療介入の意味

ある日、家族から相談を受けた医師から
「気になるので一度話を聞いてみてほしい」との連絡が拠点にありました。

電話をしてみると、高齢の兄と兄を介護している弟の二人暮らしでした。
「最近兄はご飯が食べられていないので包括に相談したら、まず介護保険の申請をするよう勧められた」というのです。
細かく聞いてみると、飢餓、脱水の状態だと思われ、訪問した時には下顎呼吸が始まっていました。家の様子から、弟さん一人でのお兄さんの介護は相当大変だったであろうことがうかがえ、ここまで何の手助けも得られなかったのか、という思いで救急搬送の手配をしました。
入院先で医療を受けて翌日亡くなり、自宅に帰られました。

医療の眼が入らなければ、おそらくかかりつけ医もなく自宅で亡くなられ、警察が介入し、長年介護し続けてきた弟さんは悲しい思いで見送らなければならなかったでしょう。
たった1日でも病院に運べてよかったな、と思った事例です。

医療的な問題に気づいたら、自分が動けるかどうかではなく、とにかく知らせてくれること。それを定着させていくためにこそ、連携拠点の存在意義があるのだと痛感させられました。

仕組みを現実に合わせてほしい

当初国が示した拠点の相談員の基準は、ケアマネの資格を持つ看護師と医療ソーシャルワーカ―(以下MSW)。
横浜市の基準は、ケアマネの資格を持つ看護師等の2名から、現在は「ケアマネの資格を持つ看護師1名とケアマネの資格を持つMSW、薬剤師、歯科衛生士等1名」になりました。ケアマネ資格は肩書ではなく実践が問われます。今後増えていくであろう事案をスムーズに分担できるよう、訪問看護師の活動歴を重視した配置基準が望ましいと考えます。
改めて全国統一事業となったとき、すでに同じような活動をしてきた人たちをどう巻き込み、それぞれの専門性を活かしつつ、どう統一性や効率性を考えていくかが問われるでしょう。
人が替わるとシステムが変わるようでは、質が保てません。

今は事業予算に対してこれをやりなさい、という仕組みですが、市区町村単位での連携を推進するのなら、その予算でその地に合う自由なプログラムを組めたら良いと思います。新しい人が一緒にやってみたいと思えるようなシステムを作っていかないと、後継者は生まれません。

「この地域に本当に必要なものは何か」
というビジョンを共有してバトンを渡していきたいですね。私たちも、高齢化と無縁ではありませんから(笑)

横浜市神奈川区医師会訪問看護ステーション

看護師:常勤5名、非常勤1名
    (常勤換算5.6 名)
ケアマネジャー:常勤1 名
事務:専任1 名

〒221-0825 
横浜市神奈川区反町1-8-4 ハート友神奈川3F
TEL:045-322-2885 FAX:045-322-2884

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