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東北から発信!A-CNDnet ③

認知症ケア投稿日時-(2019-07-15)ナースマガジン


  ~第3回初代教育課程長からの工一ル~

今回は、東北初の認知症看護認定看護師教育誕生時に初代教育課程長を務められた尾岸恵三子先生にご登場いただきました。
A-CNDnetのメンバーにバトンを託した尾岸先生の、熱い思いとは?


企画:日本赤十字秋田看護大学 看護学科老年看護学教授 高田 由美 先生

「その人らしさ」の見える自分であれ

ご存知の通り、秋田県は日本一高齢化率が高く認知症の方も多い県です。私が認知症看護認定看護師の初代教育課程長に着任したころ、認知症の方に対して社会の対応は今ほど開かれていませんでした。
それが問題視されない風潮の中で認知症看護を学ぼうとやってきた第一期生は、非常に勇気ある、底力を持つ人たちだと思います。閉じた社会の構造を、看護から変えていこうという第一歩を踏み出したわけですから。
私はいつも「認知症の方の生きざまを、その人が決めていくことをサポートしてほしい」と言い続けてきました。えてして「この人にとってはこれがいいだろう」と決めつけがちですが、こちらから押し付けるのではなくて、その人がその場でその人らしく生活して生きるとはどういうことなのかを、一緒に考え悩んでほしいのです。
認知症の方の頭の中に湧いてくることを、私たちは止められません、科学的な分析をしてみても現象として現れるのは「今この状況」なので、その現れたことが何を意味しているのか、今どうありたいのかをキャッチしていくしかありません。認知症の方がその人らしく生きることを支え、認知症の方の尊厳を守るケアは、認知症の方全体のケアに活かされ、秋田県を誰もが暮らしやすい地域に変えてゆくことにつながるのではないでしょうか。
まさに、東北からの発信ですね。
寄り添う、と言葉でいうのはやさしいですが、実は難しいことです。その人を見ていて「その人らしさ」の見える自分でいること。見えない時は「どうして見えないのか」をふり返る自分であってほしいですね。認知症の方々の行動を異常と決めつけるのではなく、どうしてそうしたのか、その人なりの理由があるわけですから、それを知ろうとすることを怠らないでほしいのです。

「共に」の和を地域全体に広げよう

いずれ誰もが高齢になって全身の機能が低下していく中で、お互い人と人との関係性を保ち、「共に暮らす人」として理解し合って助け合っていく。認知症になっても「何ちゃない、一緒に暮らしていくべ」と笑って暮らせるような優しい社会を、秋田から発信したいですね。

A-CNDnetのこれからの課題は、彼女たちの活動を「ああ、いいね」と思ってくれる人たちと共に地域を創っていくことだと思います。
確かにリーダーシップを発揮するのは認知症看護の認定ナースかもしれませんが、その活動に賛同してくれる方をいかにこの地域に引き寄せることができるか、認定ナースでなくても、参加して下さる人と「共に」の思いを共有してくれるような、広がりのある活動をしてほしいですね。

事例検討会を通して自分たちを高めながら、自分たちの持っているものを地域の中で活用していくことが、次のステップではないかなという気がします。認知症看護の基本にあるのは、認知症の有無にかかわらずお互いが支え合える社会であり、すべての人に大切で関係のあることです。それを認知症という一つの切り口からアプローチしているのが認定看護師であって、この思いは地域の人たちにまで広がることが大切です。
現在、秋田県にはある程度の認知症看護認定看護師がいるからということで、認定教育をストップしています。できることなら再開してほしいのですが、それが叶わないならこのネットワークのメンバーたちに頑張ってもらわなくては、と思います。
私は、この「共に」という意識が根付くことを願っています。あとは、ネットワークのメンバーの力を信じています。一人一人が幸せに暮らしていける世の中にしよう、と発信していくチームであることを心より願っています。
(編集部まとめ)

A-CNDnet連絡先 Email:acnd.net@gmail.com


※次号では、認知症看護認定看護師が看護現場に与えた影響について、レポートする予定です。(編集部)

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