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東北から発信!A-CNDnet④

認知症ケア投稿日時-(2019-09-19)ナースマガジン


 ~第4回 認知症看護認定看護師が
       看護現場に与えた影響~

今回は、高齢化率日本一の秋田県の中でもさらに高齢化率の高い能代市より、急性期病院における認知症看護認定看護師としての現在の取り組みを紹介します。

企画:日本赤十字秋田看護大学 看護学科老年看護学教授 高田 由美 先生

認知症高齢者に対する・急性期病院の課題

能代市は、高齢化率41.1%、高齢者のみの世帯31.0%、うち独居世帯55.1%(平成30年7月1日現在)と高齢化地域です。その地域の中で、当院は急性期から在宅まで支援できる附属施設を併設しており、地域包括ケアの「要」となる医療機関の役割を担っています。
急性期病院では、認知症を悪化させずに身体機能を維持しながら、医療を提供することが求められます。誰もが「パーソン・センタード・ケア」(その人を尊重し、その人の視点に立った認知症ケア)を行いたいと考える[方で、救命・治療や医療安全が優先され、多くの課題に遭遇していのも現実です。
その1つに身体拘束が挙げられます。

当院ではチューブ類の抜去防止のミトンや転倒防止の安全ベルトの着用があります。
認知症ケア加算Ⅱの導入を機会に、身体拘束削減のためのマニュアルを周知し、患者の尊厳が守られているかカンファレンスを強化してきました。そこでは不安を抱き混乱する目の前の患者の行動にとらわれ「やむを得ない」と判断するのではなく、その行動を私達へのメッセージとして受け止め、その意味することを認知症看護の根拠づけをしながら紐解く過程を重視しています。患者が興奮状態にあればそれを落ち着かせることも必要ですが、認知症をもつ患者も不安を抱えながら生活していることを理解し、その時の状況から「何故そうなったのか」という思いを患者と共有することに気づくことが大切です。
現在、残念ながら身体拘束ゼロではありません。しかし「身体拘束は仕方ない」から「身体拘束をしないためには」へと看護師の意識の変化と取り組みが身体拘束時間を削減し、確実に患者の尊厳の確保に繋がっています。
このように認知症看護はすぐに成果が見えにくいのですが、患者がその人らしく入院生活を継続できるかどうかは看護師の力量の見せ所となるのです。看護師自身がその意味を実感しモチベーションを高められるようにフィードバックに心掛けています。

認知症看護認定看護師.としての取り組み

自分らしく住み慣れた地域で最期まで暮らしたいと願う認知症高齢者の希望に応えるため、私達は医療従事者であると共に地域住民の1人として患者のキーパーソンであることが求められます。認知症で生活困難になってからではなく、早期から継続した介入が必要です。
それを実践するため、2年前から病院と地域の窓ロである外来系・訪問看護師等に特化した研修を行い、「秋田病院認知症初期支援チーム」を立ち上げました。

同じ頃、院内に「もの忘れ外来」が開設され、看護師のみならず病院全体の認知症へのアンテナが高まり、患者相談が増加しました。
また患者家族や地域住民への周知も徐々に進み、認知症を心配する人々や相談する機会を持てなかった人々、何より認知症に対する専門家の介入を拒んできた高齢者を医療や介護につなげる大きな成果に繋がっています。

私自身、認知症看護認定看護師としての活動を広げてゆくため、認知症看護委員会を立ち上げリンクナースと共に活動しています。
認知症高齢者への支援は、職種・施設それぞれの役割や専門性を活かしたチームワークが試されると考えています。そこでは認知症患者への多職種での関わりが構築されてゆく手応えを感じています。地域の認知症高齢者を支える病院として活動する中で、院内の各認定看護師会や、A-CNDnetの仲間の情報や活動、サポートが原動力になっていることは言うまでもありません。

A-CNDnet連絡先 Email:acnd.net@gmail.com


※次号では、認知症ケア加算導入の実際について、レポートしていただく予定です。(編集部)

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