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第5回 褥瘡発生予防 ~外的因子への対策②~ 摩擦・ズレ

褥瘡ケア投稿日時-(2011-10-06)小林 郁美さん

前回に引き続き、褥瘡発生予防をブレーデンの概念図に沿って具体策を考えていきたいと思います。


今回は、外的因子への対策②として、『摩擦・ずれ』に対し、どうしたら減少できるか。今行っているケアの他に実践できるものがあれば、参考にして頂きたいと思います。



『摩擦・ズレ』と言われて一番先に思い浮かぶものは何でしょう?ギャッジアップ後の体幹の『ズレ』や車いすに乗車している患者さんの『ズレ』でしょうか?


どちらも、自分で体勢を整えられない方にとっては『ズレ・摩擦』に繋がります。
これらの対策で一般的に行われているのは、①フットアップをしてからヘッドアップを行う。②ギャッジアップ後に背抜き・足抜きを行う。です。


中には①②を行っているのに体幹がズレてしまうことも多くみられると思います。
では、他に対策はないのでしょうか?


一般的に看護師はきれい好きと言われています。汚れたら1日何回も陰部洗浄をしたり、ギャッジアップ前に全患者さんの体を上にあげてからギャッジアップしたり・・・



摩擦・ズレ対策の一番はズレない環境を整えてあげることが大切です。
ギャッジアップをするからといって、全ての患者さんの体をベッドの上部に移動してからギャッジアップしていると、小さい体の方では自然と体幹がズレ落ちてくることが予測できます。


ですので、ギャッジアップをするときにはその方の座面をベッドの折れる場所と合わせて体位を整えることが大切です。



Q.寝具や衣類を余分に使用していませんか??
よくあるのは寝たきりの人の背中にバスタオルを敷き、体位変換時にはそのバスタオルで行う。(当院でも全ての対象からはバスタオルの排除ができていません・・・)



このバスタオルの利点は何でしょう?⇒体位を整えやすい?移動しやすい?では、欠点は何でしょう?⇒一枚余分に挿入されるため湿潤が増大する。摩擦が生じやすく体幹がズレやすい。ズレたりタオルが偏ると段になり圧迫が生じやすい。



などがあります。欠点で挙げられているのは、全て褥瘡発生危険因子です。続いて車いすに乗車しているケースでは、ずれないようにポジショニングクッションの使用することがあります。



在宅以外では多くの場合、対象者に合わせた車いすの選択は困難な状況であると言えます。ティルト付きの車いすを使用しているケースも少ないように思います。



ですので、体幹よりも大きい車いすを使用することで空間が空き、必然的にずれやすくなります。体幹の両脇やひざの下・背部などにポジショニングクッションを置き、隙間を防ぐことでズレの予防を行いましょう。



また、同一体位では時間が経つと辛く、自信でのずれが生じやすくなります。定期的なプッシュアップや座り直しをおこなうことが重要です。



その他、身体を動かせる人の摩擦・ズレの発生としては、主に踵や肘などが多いと思います。このような場合には、わざと滑らせて皮膚自体の摩擦抵抗を抑えるようなリモイスパッド(株式会社アルケア)や滑りやすいポリウレタンフィルムを貼付し摩擦から守ります。

引用   
http://www.alcare.co.jp/medical/product/wound/skincare/index.shtml



一般的に雑誌や参考書などによく載っている基本的なことでも、現場ではひと手間がなかなか難しく実践に至っていないケースが多いように思います。



また、自分は注意して行っていてもケアに関わる人全員ができていないということもあり、予防が難しくなっていると思います。一人でも多くの方が実践につなげられるよう応援しています。

褥瘡ケア・胃瘻(PEG)ケア小林 郁美さん

小林 郁美さん
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上尾中央総合病院 看護部 褥瘡管理科 主任 皮膚・排泄ケア認定看護師 新卒で上尾中央総合病院泌尿器科・耳鼻科の混合病棟に勤務。 患者さんとのかかわりの中で、自分の知識のなさと不安の中退院していく患者さんのフォローを自信持ってできないことに悩み、ストーマリハビリテーション講習会など多数の講習会に参加。自己の知識を高めていく中で、皮膚・排泄ケア認定看護師を目指しはじめ、看護師3年目で進学を決意。創傷管理や褥瘡ケア・各種瘻孔ケアや失禁ケアにやりがいを感じるようになる。5年の実務経験を経て皮膚・排泄ケア認定看護師教育課程へ進学し資格取得。現在では、褥瘡対策委員会に所属。多職種と連携し褥瘡管理者として褥瘡予防対策・治療の援助などを行っている。定期的なラウンドと勉強会の開催などで院内発生の低下と共に院内治癒率増加に努めている。 また、医師とチームを組み胃瘻回診を週1回実施。造設後のケア方法の指導や管理にあたっている。今後はさらに多方面での活動を広めていく予定。
小林 郁美さん

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