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専門家Q&A

胃婁部のケアについて

ご質問

療養型病棟で勤務しております。胃婁の方がたくさんいらっしゃるのですが、19人中18人がバルーン型チューブタイプです。その方達の胃婁部のケアはドライの方は清拭し、白ワセ塗布をしています。浸出液がある型はバラガーゼにしてチューブに撒きつけています。肉芽が出来ている方にはラップを撒きつけています。
8つ折りガーゼ1枚でもバラガーゼにして巻きつけると結構な厚さになるので婁孔を圧迫し肉芽や浸出液を誘発しているのではないかと、考えております。
 上長に話したところ、浸出液が少ないなら傷口じゃないからガーゼで十分だ、チューブを皮膚に垂直に立てて置くよう意図してガーゼを巻いる人もいると言う答えでした。
 浸出液ならティッシュこよりで十分ですし、チューブを垂直に保つのに8折ガーゼでは厚すぎると思うのです。そこまで神経質にならなくても今のケアでもいいのでしょうか?

専門家の見解

PEGカテーテルのタイプによってスキントラブルの発生頻度は変わってきます
私の印象では、バルーン型の方がバンパー型よりもスキントラブルが多いように思われます。おそらくダルマの様にPEGカテーテルがぐるぐると傾きやすいのではと思います。あらゆる対処を行ってもスキントラブルに悩ませる場合、バルーン型⇒バンパー型に変更することをお勧めします。
チューブ型は外部ストッパーの位置が適切でない場合と、チューブが引っ張れたり、締め付けすぎる事によりトラブルが起こります。
理想的な外部ストッパーの位置は少しPEGカテーテルを引っ張った状態で、皮膚から15㎜離れたところにあることが重要です。

質問者のご施設ではバルーン型チューブ型を使用されているようですので、

①外部ストッパーの位置を適切な位置に調節してください(ワセリンの入った軟膏を塗布していると外部ストッパーの位置が動くことがあります。外部ストッパーが動かないようにあらかじめ適切な位置で動かないように外部ストッパーの上側(フィーディングアダプター側)でチューブにビニールテープを巻いておくとよいでしょう)。

②基本ケアを徹底してください。最低1日3回は瘻孔周囲を観察し、濡れガーゼ・ウエットティッシュ等で漏れや老廃物を拭き取ってください。入浴時や清拭時には瘻孔部の洗浄しましょう。ケアの後はカテーテルを少し押し込み気味にしておくことがポイントです。PEGカテーテルが垂直にならない方は、食器洗いのスポンジなど(Y字に切り込みを入れて使用)を外部ストッパーの上よりあてがい固定しています。

③基本的に瘻孔部がドライの方は基本ケアのみで、ワセリンは塗りません(ワセリンでかぶれる方もおられます)。漏れが多い方にはワセリンを塗布しますが、1日3回のケア時に前回のワセリンをしっかり拭き取ってから新たに塗布します。

④瘻孔部が漏れにより湿潤されている方にガーゼというのはあまりお勧めできません。こまめに変えなければ不潔ですし、瘻孔部への刺激が強いと思います。ガーゼは吸水性にも欠けます。ティッシュこよりでも良いのですが、Yパフ(使い捨ての化粧用パフにY字に切り込みを入れて使用)を挟んでいます。外部ストッパーと皮膚の距離が15㎜以上あることが条件です(ガーゼよりも安くて吸水性に優れています)。Yパフは汚染があれば直ちに交換しましょう。漏れが強い場合はYパフをして、外部ストッパーの上からYガーゼ等で対応します。

⑤肉芽などで瘻孔より出血がある場合はテッシュこよりやYパフは創部にくっついてしまうので、Yガーゼを挟むことがありますが、8つ折りは少し厚めの様に思いますので薄いほうがよいでしょう。また、ぐるぐるガーゼは術直後に止血目的にて24時間だけ行う処置であり、基本的には皮膚と外部ストッパーの間に色々なものを挟み込むことはカテーテルが引っ張れる原因となり、肉芽・漏れのトラブルを招きます。ラップを巻きつけることはしたことがないですが、同じ理由にてお勧めできません。

⑥繰り返しになりますが、カテーテルが垂直になるようにという意味では外部ストッパーの上での対応にしてください。

これらの対応でもトラブルがある方はバルーン型⇒バンパー型に変更することをお勧めします。


PEGの瘻孔・カテーテル管理については、何と言っても『胃ろう評価スケール』・『胃ろうケアフローチャート』がお勧めです。『胃ろうケアフローチャート』に基本ケアの詳細は載せています。このサイトからもダウンロードできますのでお使いください。
是非、『胃ろう評価スケール』・『胃ろうケアフローチャート』の使用感は教えてください!
http://www.nurse-star.jp/users/tool

胃ろう(PEG)ケアはじめの一歩よりマンガを添付しました。

こちらの記事は、会員のスキルアップを支援するものであり、患者の病状改善および問題解決について保証するものではありません。
また、専門家Q&Aにより得られる知識はあくまで回答専門家の見解であり、医療行為となる診療行為、診断および投薬指導ではございません。
職務に生かす場合は職場の上長や患者の主治医に必ず相談し許可を取ってから実践するようお願いいたします。
専門家Q&Aを通じて得た知識を職務に活かす場合、患者のの心身の状態が悪化した場合でも、当社は一切責任を負いません。
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