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専門家Q&A

PEGの処置について

ご質問

PEG周りが炎症を起こしてる時に「ゲンタシン」を塗る事があるのですがなぜですか?
どのような効果があるのかも知りたいのでよろしくお願いします

専門家の見解

炎症がある場合にゲンタシンを塗布するこれは間違えです。
感染がある場合にゲンタシンを塗布は正解だと思います。


PEG周囲に炎症という場合の所見には、発赤と硬結と湿疹があるのではないでしょうか?
発赤の原因には漏れやカテーテルの接触があるのではないでしょうか?
漏れに伴う発赤に対しては漏れに対する対応、接触に伴う発赤に対しては接触ないように対応するだけで改善します。
発赤が強いようであればステロイド軟膏の短期塗布で改善します。
長期間ステロイドを塗布することで、感染が起こり、湿疹等が併発することがあります。
この際の原因菌は真菌のことが多く、ゲンタシンはあまり使用しません。


発赤を長期間見逃しているとびらん・潰瘍・湿疹に発展しますのでステロイド軟膏はむしろ禁忌となります。



発赤を触ってみて、皮下に硬結(しこり)が触れる場合があります。この際は皮下に感染があり、膿瘍を形成していますので切開排能が必要となります。
これが感染のある場合ですが、ゲンタシン塗布がが皮下に届くとは思えませんので、PEGより経口の抗生剤を5日間ほど投与します。
PEG周囲の軟膏処置にゲンタシンやリンデロンVG(Vはステロイド、Gはゲンタシン)を漫然と使っている施設がありますが、
MRSA等の耐性菌が発生する恐れがあり、お勧めできません。



抗生剤の軟膏でよくなったのは、軟膏内のワセリンの効果かもしれません。
漏れをはじいてくれますから・・・。

以上より、我々はあまり抗生剤の軟膏は使用していないのが現状です。

こちらの記事は、会員のスキルアップを支援するものであり、患者の病状改善および問題解決について保証するものではありません。
また、専門家Q&Aにより得られる知識はあくまで回答専門家の見解であり、医療行為となる診療行為、診断および投薬指導ではございません。
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