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WOCナース座談会企画第3回

〔第3回〕抗菌性創傷被覆材の適用症例の紹介

投稿日:2016.06.02

第2回では、創傷被覆材選びにおいては「抗菌効果が大きい」「剝離刺激が少ない」「はがれにくい」「吸収性が高い」という4つのポイントを抑えることが重要であると紹介した。今回は、硫酸銀含有の創傷被覆材メピレックス® Ag、及び、メピレックス® ボーダーAgの使用経験についてまとめてもらった。

●間宮看護師の発表

●症例2

まとめ

・清潔保持が困難である高齢者や易感染傾向(低栄養、ステロイド、糖尿病など)の創傷に有用。
・日中独居高齢者が抱える社会問題に対応可能(入院中の治癒促進や、在宅での家族負担の軽減につながる)。
・終末期患者の苦痛緩和目的(交換回数の削減や感染制御)に有用。
・硫酸銀の効果によって細菌制御ができることから、長い貼付も可能で交換回数も少なくて済む。
・適度な粘着力でフィット感があるため、自分ではがしてしまうことの多い認知症患者には特に有効。

●丹波看護師の発表

●症例2

まとめ

・クリティカルコロナイゼーションがある褥瘡に対して、外用ヨウ素製剤は第1選択となっているが、痒みや発赤を伴い、認知症がある患者では体動が落ち着かず、かきむしる動作が見られ悪化する場合がある。
・創底に接触するようにメピレックス® Agを使用することで創傷の改善につながった。
・体動が多い患者では、ガーゼのずれによって不良肉芽になる場合があるので、創傷被覆材を使用することでずれがなくなり肉芽の改善につながる。

●松岡看護師の発表

●症例2

まとめ

・メピレックス®Agの適度な固着力と高い吸収力は、小児熱傷に対しても疼痛が少なく、簡便な治療をもたらした。
・吸収力が高いので、滲出液の少ない創部に使用すると乾燥を招く可能性がある。使用の際にはアセスメントが必要。
・滲出液の多い顔面の潰瘍に対して、貼付サイズが小さくてもメピレックス® Agは、滲出液を十分に吸収、クッション効果も得られた。

●加瀬看護師の発表

●症例4

まとめ

・外科、心臓外科術後手術部位感染(SSI)発生9事例に対し、陰圧閉鎖療法終了後に1~3週間と短期間で閉創に至ることができた。(周囲皮膚のトラブルもなかった)
・簡便さが退院時の不安軽減につながり、在宅での処置も可能にした。
・足潰瘍の事例では、足底でのずれの問題が軽減できた。形状の柔らかさから足にフィットし管理しやすい。
・糖尿病足病変など、難渋するクリティカルコロナイゼーション事例にも有効。

●今回の記事で紹介された抗菌性創傷被覆材の紹介

メピレックス® Ag 承認番号 22500BZX00439000
メピレックス® Agは、皮膚に優しいセーフタック® テクノロジーに銀イオンの抗菌効果を加えたソフトシリコンフォームドレッシング。創傷のサイズに合わせてカットして使えます。
メンリッケヘルスケア社HP
メピレックス® ボーダーAg 承認番号 22700BZX00244000
滲出液を吸収し、銀イオンを放出する抗菌性の一体型フォームドレッシング。セーフタック®のシーリング効果によって滲出液の漏れを防ぎ、脆弱皮膚の患者様でも安心して使用できます。
メンリッケヘルスケア社HP

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