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慢性期病棟における褥瘡・局所管理とスキントラブル対策

投稿日:2021.01.06

昨年2020年9月から11月にかけて3回に渡って行なわれました、「慢性期領域看護セミナー」、ご参加いただいた皆様ありがとうございました。

セミナー中、石黒幸子先生宛てにお寄せいただいたご質問にお答えいたします。
医療法人社団葵会 AOI国際病院
皮膚・排泄ケア認定看護師
石黒 幸子 先生

ご質問

石黒先生の講義ですが大変興味深く聞かせていただきました。
私は高齢者施設で褥瘡委員会を担当しておりますが体交枕など必要な物品が少なく対応に苦慮しております。特に指(拘縮により他の指が圧迫)や足(拘縮により踵、脛骨外踝)の褥瘡が多く治りも悪いので困っています。ポジショニングの問題もあると思ってますがよい方法ありますか?
また褥瘡予防用具必要度調査票を詳しく拝見させていただきたいですがよろしいでしょうか?
(東京都・特養・正看護師・Yさんより)

石黒幸子先生からの回答

ご質問ありがとうございます。高齢者施設では、褥瘡予防具を施設でご用意する必要があるため、ご苦労されていることと思います。
当院では、スネーククッションを肩から踵まで当てることで、細かい部分にも、目を配るようにしています。
指の拘縮(握りこみによる発生予防)の場合では、小タオルや不織布ガーゼでロールガーゼを作り、握らせるようにしています。ただし、手浴を毎日実施し、清潔にすることが前提です。

ビニール袋に泡洗浄剤を入れ、その袋内に手を入れ、ビニール袋越しに指間や手掌を洗浄・マッサージしています。
紙おむつを敷いて、十分量の微温湯で洗浄します。
リハビリ用品をご家族が購入してくださった場合はそれを使用します。

ぷにぷにした形状のお人形をガーゼでくるんで、握っていただくこともあります。ただし、ご家族に医療用具以外の用品を使用する許可を得たうえで使用しています。
指間が離れるように、凹凸のある形を選択しています。
不織布ガーゼでくるみ、汗による汚染を予防しています。

不織布ガーゼで握りやすい大きさのロールガーゼを作成することもありますが、小タオルの方が、毎日交換選択できるので便利です。

ご質問

とても有意義なご講義をどうもありがとうございました。
講義の中で、体圧分散マットレスの必要度調査をされたとのお話がありました。内容について詳しくお伺いしたいのですが。活用についてもどのように活用されたのか、詳細をお伺いしたいです。よろしくお願いいたします。
(茨城県・医療機関・正看護師・Sさん)

石黒幸子先生からの回答

ご質問ありがとうございます。
褥瘡予防具の必要度調査の項目に体圧分散寝具を入れています。

褥瘡発生危険要因項目はOHスケールを参考に点数化し、点数が高いほど褥瘡発生要因を多く持つ(褥瘡発生リスクが高い)と評価できるようにしました。
点数を計算しやすくするために、褥瘡対策の医師のアドバイスで整数にそろえています。

マットレスの種類別に、使用者の背景(現在のADL)データをまとめ、どのような方に使用しているのか、使用対象者選択の優先順位を委員会で協議しきめました。
その後、エアマットの使用申し込み書を作成し、調査票と同じ項目で点数により使用者の優先順位を決定するようにしました。

院内すべての患者を対象に調査しているので、病棟毎に体圧分散寝具数を配置し、部署運用するよりも中央管理の方が有効活用できると判断しました。その後は、転棟時もベッドごとマットレスを変えずに移動するようにしています。

この使用申し込み書のデータから、エアマット使用者数に対して不足数を算出し、レンタルエアマット使用の導入に結び付けています。

※褥瘡予防具必要度調査票ダウンロード
http://medi-banx.com/merumaga/1228.pdf

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