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ナースの星WEBセミナー編集部レポート

宇都宮宏子先生 WEB退院支援塾 第1回 『退院支援は看護そのもの 地域包括ケア時代の看護連携』

その時の状態に合わせた、その人に必要な看護を

 今回、冒頭で「退院支援の目的は患者を退院させることでも、退院後の行き場を探すことでもないはずです。患者は病院では患者であっても、地域に戻れば病気を抱えながら生活する人の1人なのです。」と宇都宮先生から事例を挙げてお話しがありました。

 私も大学病院で働いていた時は退院支援のことは全く想像もしていませんでしたし、お恥ずかしい話、考えたことも正直あまりなかったです…。私はその後、地域包括支援センターで働く保健師になったのですが、地域に目を向けるようになって感じたことは「病気を患っていても本人や家族が地域に戻りたいと望んだ場合、その思いに寄り添って社会資源を利用しながら地域で生活できるように調整することが求められているのだ」ということでした。今まで病院で働いているときは、急性期だったこともあり、治療が第一優先でした。『地域で生活する』ということが全く理解できていなかったのです。

 保健師としてあるがん患者のケアプランを立てたときに、先輩から「看護師は医療や治療のことは考えられると思う。でも、地域で生活している人にとっては、その人の生活のことや福祉のことまで考えていないとその人に合ったケアプランは立てられないんじゃないかな?」と言われました。がんに限らず様々な疾患をかかえながら地域で生活を続けている方たち。その時の状態に合わせてケアプランを提案し、患者・家族の揺れ動く気持ちに寄り添っていく必要があるのだなと感じました。

移行支援で大切なこと~外来部門での関わり方が表す重要性~

 宇都宮先生は講義の中で「退院支援という大きなプロセスの中に、退院調整があり、退院支援は意思決定支援そのものです。患者が自分の病気や状態を理解しながら暮らしの場を決める受容支援とその生活を継続していく環境を整える自立支援は、看護そのものです」と力を込めて語りました。
外来を患者が受診した場合、まず話を聞くのは看護師ですよね。宇都宮先生がいうように外来でその人と話をしたときから、出来るだけ今までの生活を変えない「退院支援」のストーリーは始まっていると思います。

 一方、病棟で働いている看護師は、「生活の場で継続可能な医療や引き算の医療に関して苦手意識が強い傾向があるのではないか」と宇都宮先生。自分がわからないことは1人で抱え込まず、退院支援看護師、MSW、在宅部門などの様々な職種と共に退院支援をしていくことが視野を広げ、患者・家族にとってもよりよい看護・退院支援につながるのではないでしょうか?

在宅療養移行支援のプロセス

宇都宮先生が示された在宅療養移行支援プロセスには3つの段階があります。

①院内のケアプロセスマネジメントを可視化させる
病棟と退院部門のカンファレンス、ICの場面に在宅関連事業者や施設の事業者が同席する等、支援場面の異なる職種同士が退院支援のプロセスを可視化することで、暮らしの場で可能な医療・看護、ケアの提供を計画するうえではとても効果的とのこと。

②退院直後を支える
特別訪問看護指示書を使って退院直後の2週間、訪問看護が集中的に入ることも安定した在宅移行、特に心不全や肺炎のように重症患者に特指示を使って退院後看護、ケア、リハビリを届けるという取り組みがとても有効のようです。

③地域との共同、連携事業
医療介護連携においては、体系化と個別性を充実させていく事が大事です。ケアマネジャーに提供するツールの工夫なども紹介されました。
 
 疾患をかかえて地域に戻るということは、生活の中で病院を行き来する可能性が高い状況にあるということ。そのことを考えて支えなければなりません。私は保健師の時、退院支援カンファレンスの時は必ず病院に行き参加していました。患者・家族にも会うことができて、その人の身体的状態や不安に思っていることを知ることができます。また、退院直後は特に気に掛けるようにして、小さな変化にも気付けるよう努めました。その小さな変化がその後のイベントにつながるかもしれません。自宅に戻ると安堵とともに、活動量が上がることで身体的には辛い状況になる可能性もあります。ケアマネジャーなど地域スタッフと話合いながら、私たちは看護師として何ができるかを考え、切れ目のない看護を提供していくことが、生活を安定させることにつながると思います。

 退院調整にどう取り組んでいけばよいかを知りたい方、受講してみませんか?
 (編集部ナース :熊杏里)
 

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