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専門家Q&A

次亜塩素酸ナトリウムの吸入毒性について

投稿日:2013.06.12

ご質問

病院で、オムツなどをのせて運ぶ台(ステンレス)を使用後に0.1%の次亜溶液を噴霧してペーパーで拭き消毒しています。アルコール含有の除菌クロスを使用して、次亜は吸入毒性があるからやめたほうが良いと言う意見がありますが、どの程度のものなのかわかりません。次亜は水道水、プールの水の消毒などにも使われているので、薄い濃度であれば問題はないようにも思うのですが。たしかに、ノロウイルスなどの発生時には次亜は必要ですが、その場合でも、噴霧ではなくガーゼに浸して拭く方法をとるべきでしょうか。

*ナースの星編集部にて質問者の代行して質問を投稿しております。

専門家の見解

次亜塩素酸ナトリウムの吸入毒性について
 次亜塩素酸ナトリウムは濃度により幅広く適応できる消毒剤です。
通常の使用環境ではガスの発生・吸入による毒性を懸念するほどではありませんが、酸性物質が混入すると塩素ガスを発生させるため、その点に注意が必要です。


 実際に使用に際し、貴院で使用されている濃度は1000ppmのようですが、一般的な環境であれば200~500ppmで十分です。
ただし、ステンレス等金属は腐食されることがありますので、材質への影響を考慮して次亜塩素酸ナトリウムを選択すべきか再度検討してください。
 

 アルコールも広範囲の消毒には基本的には用いませんので、汚染されている可能性もある台でしたら、界面活性剤などの除染能力のあるクロスに変更することも検討して良いと考えます。


 ノロウイルスなどの発生時には噴霧では確実に消毒が必要な範囲を消毒できない可能性があるため、清拭による消毒をお勧めします。

こちらの記事は、会員のスキルアップを支援するものであり、患者の病状改善および問題解決について保証するものではありません。
また、専門家Q&Aにより得られる知識はあくまで回答専門家の見解であり、医療行為となる診療行為、診断および投薬指導ではございません。
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