1. ホーム
  2. コラム
  3. 褥瘡新規発生率の計算式について
専門家Q&A

褥瘡新規発生率の計算式について

ご質問

日本褥瘡学会によると、褥瘡有病率と褥瘡推定発生率の計算式が提示されておりますが、新規褥瘡発生率の
計算式がありません。いろいろな計算式で算出する方法があるようですが、どのような計算方法を使用したら
よいのでしょうか。施設によっては、新規褥瘡発生率、褥瘡有病率、褥瘡推定発生率を算出し、評価しているようですが・・・

専門家の見解

もともとどのような疾患があるかがわからないのですが、削った後の部分が触れただけで出血してしまうというのが気になります。鶏眼ではなく、ウイルス性疣贅(いわゆ確かに、日本褥瘡学会から示されているのは褥瘡推定発生率ですね。
日本褥瘡学会は、「褥瘡推定発生率」を、ひとつの方法として提唱しています。ただし、それ以外の算出方法を制限するというものではありません。
実際、私の所属する病院では、推定発生率ではなく、調査月に発生した実数から発生率を算出しています。
たとえば7月の1ヶ月間の発生率であれば、こうです。
7月の院内発生数(院内で新たに発生した症例数)/入院患者総数(7月1日0時の在患数+7月新規入院患者数)×100(%)
となります。
当院が、推定発症率ではなく、上記の方法を続けているのには理由があります。
以前のデータで、推定発生率との比較をしてみたところ、結構数値に誤差がありました。
これは、長期的、大々的におこなう調査では統計上、問題にならないと思います。
しかし、小規模(病棟別とか)、短期間(月別など)のデータとしては、実態を反映しにくい場合があると感じたためです。
ただし、推定発症率は、ある1日の調査で済むので簡便、というメリットがあります。
それぞれのデータの算出方法には、それぞれに特徴がありますので、各施設の特徴をふまえた上で実施可能な算定方法を、取り入れるのがよいと思います。

こちらの記事は、会員のスキルアップを支援するものであり、患者の病状改善および問題解決について保証するものではありません。
また、専門家Q&Aにより得られる知識はあくまで回答専門家の見解であり、医療行為となる診療行為、診断および投薬指導ではございません。
職務に生かす場合は職場の上長や患者の主治医に必ず相談し許可を取ってから実践するようお願いいたします。
専門家Q&Aを通じて得た知識を職務に活かす場合、患者のの心身の状態が悪化した場合でも、当社は一切責任を負いません。
本サイト内に掲載された情報の正確性および質については万全を期すものの、常に全ての場合に有効とは限らず、また、本サービスの利用の結果、万が一会員が不利益を被ったとしても、当社は当該不利益について一切の責任を負わないものとします。

このコンテンツをご覧いただくにはログインが必要です。

会員登録(無料)がお済みでない方は、新規会員登録をお願いします。



他の方が見ているコラム