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専門家Q&A

吸引時に使用するリンス水と浸漬用水について(その2)

ご質問

先日吸引後に使用するリンス水と浸漬用の水について質問させていただいたAliceです。
今回当園(重症心身障碍児者施設)の入園者が体調をくずし、総合病院へ転院し状態が安定して再び当園へ戻ってきました。
総合病院での吸引に使用していたリンス水は0.02%ピューラックスでした。
(リンス水と浸漬用水は同じものを使用していました)

質問1.消毒薬であれば、リンス水と浸漬用水は同じ容器でよいのでしょうか?
質問2.先生の今回の回答の中で「浸漬時に水道水につけても悪くはありませんが、24時間でカテーテルを交換されるのであれば、空容器での保管で良いと判断します。」とありましたが、空容器の保管として
①空容器の消毒方法
②使用後の吸引したチューブの乾燥方法
について教えてください。

専門家の見解

以下、回答です。
質問1.消毒薬であれば、リンス水と浸漬用水は同じ容器でよいのでしょうか?
→リンスと浸漬用水は別容器が望ましいです。
消毒薬なので、同じでも良いと考えるお気持ちは分かります。
しかし、リンスとして使用した容器の消毒薬は使用ごとに汚染による濃度低下が起こりますので、十分な消毒効果が期待できません。
また、一般的には、カテーテルを塩素系消毒剤に浸漬するのは望ましくありません。
★単回使用が困難で浸漬する場合、成書や学会で示されることが多い方法は以下のようになっています。参考になさってください。
1.使用後のカテーテル外側をアルコール綿で清拭する。
2.水道水(又は滅菌水)を吸引してカテーテル内腔の汚れを除去する。
3.消毒薬(エタノールが添加されたベンザルコニウム塩化物)を吸引して、そのまま液中に浸漬する。
4.カテーテルは使用前に消毒薬が残らないように水道水(又は滅菌水)を吸引する。
※上記の方法で、消毒薬を24時間ごとに交換すると、単回使用も検討できるコストが必要になる場合があります。
質問2.先生の今回の回答の中で「浸漬時に水道水につけても悪くはありませんが、
24時間でカテーテルを交換されるのであれば、空容器での保管で良いと判断します。」
とありましたが、空容器の保管として
①空容器の消毒方法
②使用後の吸引したチューブの乾燥方法
について教えてください。
→言葉足らずですみません。水道水は消毒薬としての役割がありませんので、浸漬する必要性が低いと考えました。
不適切な水の管理は、グラム陰性桿菌(緑膿菌やセラチアなど)の温床となるためです。
①の回答:
空容器を使う場合は、紙コップならそのまま廃棄、プラスチック等で洗浄する場合は、中性洗剤で洗浄後に乾燥させて再度使用すれば良いと思います。
②の回答:
チューブの乾燥方法は、アルコール(アルコール綿に含まれるエタノール)を吸引するのが乾燥効率として高いと思います。ベッドサイドでそれ以外に有用な方法はないと思われます。
最後に
単回使用が難しいのは施設の事情もあると思われますが、再使用することで消毒薬や容器、それを処理する業務が追加されます。
全患者ではなくても、吸引の頻度等も考慮して、少しでカテーテルを適正使用できる環境づくりを是非ご検討頂けると嬉しいです。

こちらの記事は、会員のスキルアップを支援するものであり、患者の病状改善および問題解決について保証するものではありません。
また、専門家Q&Aにより得られる知識はあくまで回答専門家の見解であり、医療行為となる診療行為、診断および投薬指導ではございません。
職務に生かす場合は職場の上長や患者の主治医に必ず相談し許可を取ってから実践するようお願いいたします。
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