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神戸の訪問看護師 藤田 愛さんのコラム

千分の一のコロナの訪問看護⑪

※原文およびその他の投稿内容については、藤田さんのフェイスブックでお読みいただけます。

1000分の一のコロナの訪問看護⑪

「保健所と訪問看護師の情報共有」

神戸市の訪問看護の事業開始時に一緒に取り決めをした所定の用紙を用いています。看護師の観察用は観察項目を追加したり、少しアレンジしています。

保健所からの依頼で始まる、委託事業(⑥で紹介)としての訪問看護、医師の指示書の交付がある訪問看護のいずれかの場合に限って、シートでの情報提供をいただき、毎日、急ぐことは訪問後すぐに担当保健師に電話、急がないことは当日中にシートでメールする。

メールの管理は神戸市内保健センターとの共通のパスワードをかけています。

日頃の新患、新規利用者依頼の時は医療機関や介護保険専門員から多くの情報をいただけますが、一気に感染者が増えた時は最低限の情報収集、シートを準備するだけでもご苦労があり、また保健所には開示できない情報や立場もあります。全部埋まらないこともあり、急ぐときは口頭のみで確認して先に動く時もあります。

私たちが日頃なじんだのあれもこれもの情報提供とは区別しておく方がいいです。

私は隔離中の期間はあまり深堀をせず浅い情報だけで対応して、どうしても必要な情報が不足していれば自分で確認します。ただし、医療機関への問い合わせや家族への連絡は担当保健師に確認してからにしています。保健所からでないと伝えてはいけない内容もあったりするからです。

与えられた情報の中でできることをするのみです。与えられた情報が少なくても、こちらからの報告や観察による判断は、しっかりお返しして保健師ができるだけ状態や状況を把握できるよう努めています。主治医にもこの用紙で毎日報告をしています。

今から保健所と在宅医療従事者との情報共有についての仕組みを作られる地域の皆様の参考になりましたら幸いです。


さて話題はそれますが、ご質問が多いので関連した情報についてご回答します。

指示書が交付される場合、医療保険の特別指示書で看護を実施します。費用は公費負担となり自己負担はありません。

気をつけなければいけないのは、公費負担は保健所が決定する(主治医の意見を参考に)自宅療養期間中のみ、隔離解除になった日からは指示書が有効で、継続した訪問が必要でも1~3割の自己負担が発生するということです。

隔離中に書類を持ち込むことはできませんので、継続が必要で希望、合意があれば、自己負担の金額だけお伝えしておきます。隔離解除後にゆっくりと説明をし、申込書等を記載していただきます。
隔離解除後は保健所への報告は不要になります。

自宅療養期間中の主治医への報告書、計画書はこの用紙を代用して、従来の報告書、計画書の様式に別紙参照としてこの用紙を添付しています。
(2021.5.21)

つつく・・・
※藤田さんの著書は台湾でも翻訳出版(写真左)されています。

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