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看護・医療しゃべり場

看護・医療しゃべり場①【医療機器卸からの公正な 情報発信が医療従事者を支える。】

投稿日:2013.09.25

去る6月23日、同プロジェクトの第一弾として株式会社三笑堂(本社 京都府)が看護師向けに「PEG ケア」をテーマとして看護技術向上支援研修会を開催した。
今回、㈱三笑堂の清水豊光専務、セミナー講師を務められた医療法人西山医院・西山順博先生、セミナーに実際に参加した能美秀子看護師、MIS ネットワークプロジェクトの発起人である上杉潔氏にお話を伺った。

医療機器卸販売会社が情報発信するからこそ意義がある

司会 メーカー主導の情報発信が当たり前の医療業界で、医療機器の卸販売会社発の情報発信 は珍しい事例だと思います。
セミナーの主催者、 講師、そして参加者として、今回のセミナーの感想をお聞かせください。

清水 セミナーに来られた方の評判は非常によかったです。メーカー主催のセミナーですと、 講師の先生もメーカーに気を使われますから十分に話していただけないこともあります。でも 我々はディーラーですから、気を使うことなく 先生に存分に話していただけたと思います。
西山 おっしゃるとおりですね。例えば胃ろう のセミナーの場合、栄養剤のメーカーが主催者ですと栄養剤についてはコメントしづらい。
カテーテルメーカーが主催ですとカテーテルについてコメントしづらい。

司会 医療現場に客観的な情報が伝わらなくな るということですね。

西山 その通りです。そこが長年の医療業界の問題でもありました。しかし、今回のように卸販売会社の主催ですと、自由にお話ができます。 私自身も色々なメーカーとツールを作っている のですが、それを全部紹介することができました。 また、もし参加者がそのツールが欲しいと三笑堂さんに問い合わせれば、三笑堂さんがすべて用意できる。

医療機器卸販売会社発の情報が 医療現場のスキルアップを支える

上杉 能美さんのような看護師さんの立場から、 こういったセミナーはいかがですか?

能美 私たち看護師は常にどういった器具がいいのか。またメーカーによってどう違うのかなどの情報を得ていく必要があると感じています。
今回のセミナーは、具体的な機器についてメー カーの枠を越えて話しを聞くことができ大変参考になりました。
西山 卸販売会社さんがやってくれると商品説明に終わらないですよね。

能美 そうですね。今後、WEBで動画配信(※1) もされるそうですが、セミナーに出席できなかっ た看護師のためにぜひ活用したいです

在宅、地域医療を支える卸販売 会社の情報発信

司会 卸販売会社発の情報発信活動は続いていくと思うのですが、今後はどういった情報を発信すれば医療従事者に貢献できると思います か?

西山 今後は在宅医療だと思いますね。在宅医療は機器のコスト面が注目され、例えばカテーテル一つとっても、メーカーによって詰まりにくい、長持ちさせやすい等あります。状況に応 じた最適な選択方法も発信してもらえば開業医 も助かると思います。
清水 そうですね。在宅医療の情報も発信して いきたいと思います。 卸販売会社は地域医療を支える流通業としての情報発信機能 が重要

西山 卸販売会社さん主催で勉強会を開催していただくと、地域のために貢献してくれるという印象を持ちますよね。卸販売会社さんの新しい価値だと思います。

上杉 そうですね。情報発信機能が卸販売会社さんの価値競争力になると思います。
今回のプ ロジェクトでは卸販売会社さんに地域医療を支える情報発信基地役をイメージしています。
こ の趣旨にご賛同いただき、全国で初めてパート ナーになって頂いたのが、京都の三笑堂さんな のです。

清水 ぜひ地域のお役に立ちたいと思っています

今後、卸販売会社に求められる 立場は…

上杉 卸販売会社さんはパラメディカルの一員 じゃないかと思うのですね。しかも極めて重要な。

西山 そうですね。医療従事者以上に様々な器具 について現場の事例情報もお持ちだと思います。

上杉 医療従事者にとって重要な情報をお持ちなのに、メーカーの販売代行をメインに営業活動を されているのがもったいないです。もちろんそれ も大事ですが、情報発信して地域医療にもっと貢献できるような仕組み作りが大事だと思うのです。
ですので、今後も当プロジェクトをご理解いただけた地域中核医療機器卸様のエリアより順次全国 に展開して参ります。すでに九州や北陸の卸販売会社様にもご検討いただいております。

能美 ぜひ、より多くの情報を発信し、地域医療 を支えていただきたいですね。

西山 そうですね。私たちも期待しています。
※注1 MISネットワークプロジェクト主催 ㈱メディバン クスが運営する「ナースの星Q & A オンライン」 https://www.nurse-star.jp/ でも今回行った研修会の動画を 配信予定
※医療業界においてメーカー主導の医療情報は、宣伝色が強く情報が偏りがちである。しかし、偏りない客観的な情報が欲しいという医療従事者の声は根強い。
こうした声に対応すべく、メディバンクス株式会社(代 表取締役勝部槙介)が主催して行っているのがMISネットワークプロ ジェクト(=医療現場に公正・客観 的な情報を伝えるために、メーカーではなく、医療機器卸販売会社主導で客観的な情報を発信していく活動)である。

取材・構成 = メディバンクス

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