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口腔ケア

口腔ケア 嚥下のアンチエイジング(研修会参加)

投稿日:2013.09.04

先月、東京都歯科衛生士会で開催された「すぐ役立つ摂食・嚥下障害学とチーム医療」について、東邦大学医療センター大森病院の関谷秀樹先生の研修会に参加してきました。
研修の冒頭で流されたスライドには
と書いてありました。
一般歯科に受診される方は、比較的お元気な方が多く、スライド内容に直面する患者さんが来院することはまずありません。

しかし、日常では、父は癌で闘病生活を送り、10年前に亡くなりました。胃瘻はしませんでした。
夫の父は胃瘻で7年間寝たきりの入院生活で亡くなりました。

今、81歳の母と暮らしています。日々、母が衰えていくのを見ています。
去年に比べ、母は確かに食が細くなりました。大好きなお寿司は2人前平気で食べていたのに、今は一人前でも食べきれないことがあります。
今は何とか一人で生活できるくらい元気ですが、いつ母が倒れて食事が出来なくなるのか、時々不安になります。(本人はもっと不安だと思います)
母は、午前中は何らかの習い事で外出していますが、その習い事がお休みの日と、私の仕事休みが重なると、必ずどこかに連れて行けと言ってきます。

「どこへ行きたいのか?」と尋ねると、足腰も弱っていますから、電車に乗って出かけるのもおっくうのようで、結局近場でランチを食べに行く事になります。
今日も午前中少し出勤時間を遅らせ、母と商店街に出てコーヒーとケーキを食べに出かけました。
せっかくのコーヒー店で飲むアイスコーヒーにも、彼女は溢れんばかりにミルクとガムシロを入れます。そしてストローを使って勢いよく飲み。ゴックングックンと空気と一緒にアイスコーヒーを飲んでいきます。
そして飲み込んだ空気を「ゲップ」と言って吐き出す・・・
アップルパイを食べながら、口に物が入っているのに、あれこれ話をする母・・・
「ほらほら、のどに物が詰まるから・・・」と心の中でハラハラと母を見守る私。
案の定「ゲホゲフォ」と母が咽て咳をします。
こんな状況で「ケーキなんて朝ごはん食べたばかりで食べられないよ」と言った母が、ペロリとアップルパイを完食し、「チーズケーキも美味しいよ」と差し出した私のケーキも完食。


こんな年老いた母を見て、歯科衛生士として、今から母に嚥下のアンチエイジングトレーニングをすることも必要かと考えながら、いやいやこうやって母と一緒に美味しいものを食べる時間が一番の彼女のアンチエイジングなのだと思い直すのです。

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