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今日からデキる!セルフケア第2回

今日からデキる!セルフケア 第2回(全4回) 朝、スッキリ起きるための方法

投稿日:2015.09.08

この講座では、睡眠のセルフケア法を知ることで仕事やプライベートなど活動する時間のクオリティを上げることを目的にしています。
今回は、朝が辛いという方や、夜型の生活を朝型にしたいという方のために、朝スッキリ起きるための、睡眠習慣の改善法をお話します。

朝の光を浴びよう 

「体がだるくて起き上がれないので、人よりも睡眠時間が長く必要と思う。だから、休日に寝だめをしている」というような声を聞きます。
スッキリ起きられないために、休日を寝るために使ってしまうのは勿体ない気がしますね。では、どうやって朝のスタートをすっきりさせるといいのでしょうか。

睡眠のメカニズムは「深部体温」の影響を受けます。深部体温とは、体の内側、内臓の温度のことで、起床11時間後に最も高くなり体は活発になります。
逆に起床22時間後になると最も低くなり眠くなるというリズムを持っています。
体内時計は平均して25時間のリズムを刻んでいるといわれています。この1時間のズレがあることで、深部体温のリズムに少しずつズレが生じてきて、朝が辛い、夜眠くならないということが起こってきます。
体内時計は、起床してから4時間以内に光を浴びることで調整されます。最も調整の効果を高めるには、起床1時間以内がお勧めです。

光を浴びることで、体内の「メラトニン」というホルモンにも影響が出ます。このメラトニンは眠気に関するホルモンです。脳は周囲が暗くなるとメラトニンを分泌し眠くなり、明るくなるとメラトニンが減ることで眠気が減るというメカニズムを持っています。

朝、光を浴びて体内時計を調節することで深部体温のリズムが調整され、しっかり眠ることができるようになります。

 窓から1メートル以内に入ろう! 

明るさの単位に「ルクス」というものがあります。
メラトニンが分泌され始める暗さは500ルクス以下、逆にメラトニンの分泌が止まる明るさは2000〜3000ルクスといわれています。
一般的に、室内で電気をつけた場合、明るさは500ルクス程度です。これが晴れの日に外に出た場合だと1万ルクス以上になります。太陽の力がどれだけ強いかわかりますね。
明るさを感知して、しっかり朝を覚えこませるためにはまず、朝いつもしていることを窓際で行うようにしてみましょう。室内の明るさは500ルクス位でも、窓際に移動するだけで5000ルクス程度になり、十分な明るさを脳に届けることができます。

起きる時間が夜間で、カーテンを開けても明るくないという方であれば、起きた時に部屋を明るくし、デスクライトなどを顔に近づけて、明るい方を見るようにしましょう。

二度寝は明るくしてから!

朝、どうしても起きられないという人は電気をつけて、カーテンを開け、明るくしてから二度寝をしましょう。
もし問題がなければ、夜寝るときにカーテンを少し開けたままにして、朝、自然と明るくなるようにしてみると良いでしょう。

夜型のリズムを朝型にしたい方は、今の起床時間から、目標の起床時間に向けて、明るくする時間を少しずつ近づけていきましょう。
寝だめをする方というのは、朝になっても暗いまま寝ている方が多いです。朝、明るくする時間が遅くなると、体内時計も後ろにずれていってしまいます。体内時計のずれは、1時間のずれを戻すのに1日かかってしまいます。休日の寝だめで体内時計がずれていくと、眠くなる時間もずれ、結果的に起床時間もずれていってしまいます。

寝だめをした後や、体が疲れていると感じる場合、10分ほどでもいいので、ちょっと早寝をするように心がけてみましょう。体内のリズムをずらすことなく、睡眠時間を増やすことができます。

スヌーズを止めて、朝起きる時間を3回唱えましょう!

朝起きるために、スヌーズ機能を使っていませんか?スヌーズ機能は寝過しを防止するためにとても便利な機能ですが、朝に5分おきや15分おきに起こされると、本当に起きるべき時間は何時?と脳を混乱させてしまっているかもしれません。
まずは影響の少ない休日で、スヌーズなしで起きられるかにチャレンジしてみるといいでしょう。
ヒトの体には、起きるために体の調子を整えてくれる、コルチゾールというホルモンがあり、起床3時間前から徐々に増えていきます。増え方が急になってしまうと、不機嫌になったり、血圧がきちんと上がらなかったり、食欲が出なかったり、いわゆる「寝起きが悪い」という状態になります。

コルチゾールは時間に依存する物質なので、起きる時間を一定にすることで起きられる体を作ることができます。
また、コルチゾールは言語によってプログラムができるホルモンなので、夜寝る前に起きる時間を3回唱え、コルチゾールに起きる時間を覚えさせていくのも効果的です。

自分にとっての朝と夜の時間は自分で決められます。ご自身の生活スタイルに合った睡眠のリズムを知り、自分の力がきちんと発揮できる体作りをしていきましょう。

  まとめ

 1 起きたらまず光を浴びる

 2 2度寝は明るくしてから

 3 ちょっとだけ早寝をする

 4 起床時間を3回唱えて眠る
蓮見 紋加 先生

臨床心理士。投薬を前提としない心療内科のベスリクリニックでカウンセリングや睡眠改善のためのアドバイスを実施。
薬以外でも考え方のクセや生活習慣に改善できるポイントはないかなど、患者さんと一緒に考えています。
_監  修__

田中 伸明 先生

ベスリクリニック院長、神経内科、東洋医学専門医等。
ベスリクリニック(ベタースリープ、ベターライフ) を開設し、「薬に頼らない」をコンセプトにした心療内科・内科・神経内科の治療を提供。
睡眠を改善する睡眠外来は、治療の根本と考えている。
ベスリクリニック
東京都千代田区神田鍛冶町3-2 神田サンミビル8F
TEL: 03-5295-7555  HP:  http://besli.jp
【参考資料】菅原洋平:朝昼夕3 つのことを心がければOK! あなたの人生を変える睡眠の法則 (自由国民社 2012)

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