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ナースのイキイキワーキング!第3回

第3回 ナースのイキイキワーキング!

投稿日:2018.04.16

院内では様々な場面で「面接」が行われています。限られた貴重な時間内で行われる面接は、相手や職場そのものの成長につながるよう実りのあるものにしたいものです。
今号は、面接する側の心得について、ご自身の経験をもとにアドバイスをいただきました。

スタッフのやる気を引き出す面接方法

「誰のため」の面接?

面接は、面接者〔面接する人〕と被面接者〔面接される人〕という役割構成のもとに行われます。病院の中では師長とスタッフ、先輩看護師と新人看護師で行われる面接などがあります。
私のスタッフ時代に、師長との面接でこんなことがありました。
私は日頃行っている看護の努力や成果を聴いてほしかったのですが、1時間ほどの面接の大半は師長〔面接者)が話しており、話題もあちこちに飛び、私は聴き役に徹し話を合わせていくのに精一杯でした。
師長とスタッフ、あるいは先輩と新人という関係性の面接は、両者とも『被面接者』の目標達成や成長のために行われるものであると考えます。

個人の成長は、職場や部門そして組織の成長にもつながります。面接者は適切な準備をして面接に臨み、面接後に相手がさらにやる気を出して頑張って行こうという気持ちになっていることが重要です。

話の道筋を決め相手と共有しておく

面接者が面接の前に準備し、相手に伝えておくべきことを挙げてみます。
①何のための面接か。

②面接で何を創り出すのか。

③事前に準備してきて欲しい事は何か。

④どの程度の時間で行うのか。
面接者はこれらを明確にし、相手に事前に伝えておく必要があります。
事前準備が十分でないと、面接者が話したい事だけが中心になったり、目的のはっきりしない世間話の部分が多くなったりしがちです。話の道筋が決まっていれぱ、会話がテーマからそれそうになった時、面接者が道筋を修正することもできます。
限られた貴重な時間で行われる面接の土台作りは、面接者にとって欠かせない重要な要素です。

「相手が話したいこと」を聴く

事前準備した面接で相手がより多くの力を発揮し、更にやる気に満ちた状態になるためのポイント、それは「相手が話したい事を聴く」ことです。
私が師長に話したかったことを話せなかったのは、両者の思いにギャップが生じていたからです。このギャップを埋めるための一番の近道は、相手に質問することです。
例えば「今日は○○の内容で面接を進めて行きたいのですが良いでしょうか」
「あなたが話したい内容はこういうことで良いですか」「もっと話したい事はないですか」などです。
話のテーマからそれないことは大切ですが、枝葉の部分に重要な要素が隠れているかもしれません。また、引き続き面接が必要と思われる場合、次回の面接予定を一緒に計画するのも良いと思います。
自分が話したい内容を理解してもらえたら、相手はすっきりして面接を終えることが出来ます。

肯定的な意図に焦点をあて承認する

面接者は豊富な知識や経験から、相手に不足している部分を指摘しアドバイスしたくなるものです。
しかし、その方法や考え方がすぺての相手にマッチするとは限りません。
看護師として不適切な行動をしっかりと指摘することは必要ですが、相手の行動を評価する前に、まずはよく話を聴く事が必要です。
人は誰でも認めてもらいたいという承認欲求がありますが、認めるということは褒めることだけではありません。傾聴も非常に重要な要素になります。
また、面接者からは不十分と思えることであっても、会話は面接相手がその時できる最善の行動です。自分の話を傾聴してもらい承認を受けた相手は、動きも機敏になりモチベーションがアップします。
ぜひ実践してみて下さい。〔つづく)

次回は、内視鏡検査室の松本雄三さんによる「医療現場で活かすコーチング」(仮)の予定です。ご期待下さい!

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