1. ホーム
  2. コラム
  3. TOPIC OHAT~お口の記録~リリース
Topic

TOPIC OHAT~お口の記録~リリース

投稿日:2018.11.14

ナースマガジン23号「口腔ケア~オーラルマネジメントの視点から~」で取り上げたように、〝食べられる口”を維持していくためには、口腔環境の把握・管理が欠かせません。
このほど、口腔環境の変化を簡便に記録できるスマートフオンアブリ、 「OHAT~お口の記録~」(ios版)が誕生しました。
監修:藤田保健衛生大学医学部歯科・口腔外科学講座主任教授 松尾浩一郎
藤田保健衛生大学病院看護長(摂食・嚥下障害看護認定看護師) 三鬼達人
(企画・制作:メディバンクス株式会社)

▶どうして開発したの?

高齢者は終末期に誤嚥性肺炎を繰り返して亡くなる方が非常に多いことが知られています。
その終末期患者の口腔ケアに意識的に取り組むことによって、誤嚥性肺炎の発症および重症化が予防できるという臨床現場からの報告も少なくありません。しかし在宅療養者のケアにおいて、口腔ケアはトータルケアの中の一部としてしか捉えられていないことが多く、「口を体系的に評価する」という意識やケア技術に格差があるのが現状です。
そこで、誰でも簡便に体系的な指標に基づく口腔観察評価ができる仕組みを構築すべく、OHATの普及に努めておられるお=人の先生に監修いただき、本アプリを開発しました。

多職種連携の中で、標準化された口腔ケアのプロトコールの運用、適切なタイミングでの歯科への依頼〔連携推進)にも、活用していただけると考えております。

▶どんなアプリなの?

口腔内観察・記録・評価のアルゴリズムとして正確に口腔内を評価するための標準化ッールであるOHAT(Ora| Hea|th Assessment TooDの指標に基づいて患者の口腔環境をアセスメントし、スマートフォンに記録していきます。
8つの評価項目(口唇・舌・歯肉/粘膜・唾液・残存歯・義歯・口腔清掃・歯痛)について、訪問看護師、訪問歯科衛生士、介護職員などが手軽にスクリーニングできるツールです。
口腔状態の指標が画像で定義されているので、記録書は患者の口腔環境を観察しながら、アプリ上の0・1・2の画像から最も近いと思われるものを選択・登録します。
その履歴から経時的な口腔内の状態の変化が自動的にグラフ化され、状態の変化を視覚的に管理することができます。その変化に気づくことは、看護ケアの重要なポイントになります。

※OHATはDr.JM Chalmersらによって作成された世界的な口腔内評価標準化ツールです。
日本国内においては藤田保健衛生大学の松尾浩一郎教授が和訳した日本語版が普及しています(ナースマガジン23号参照)。

今後は、食事量や肺炎の兆候(体温)などの指標も追加していき、口腔環境との関連を分析できる機能も備えたアップグレードを目指しています。皆さんもぜひ実際に使って頂いて、感想やご要望をナースマガジン編集部までお寄せ下さい。
ナースマガジン編集部 TEL:03・6447-1180 E・Mail:info@medi・banx.eom

このコンテンツをご覧いただくにはログインが必要です。

会員登録(無料)がお済みでない方は、新規会員登録をお願いします。



他の方が見ているコラム