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専門家Q&A

絶飲食患者の便秘の対応について教えてください。

ご質問

便秘何日目から対応を始めたら良いのか、何日に1回便が出たらよいのか、いろいろな意見があるので解りません。 また、少量では便が出たことにならないと、さらに追い打ちをかけて処置をしなくてはいけないという看護師もいます。  ほとんどの場合、グリセリン浣腸を行っています。 

専門家の見解

便秘の定義は3日以上便がでないか、排便があっても残便感を感じる状態とされています。
寝たきり患者さんでは基本的に3日間排便がなければ投薬⇒浣腸⇒摘便の指示がでている施設も多いと思われます。
今回のご質問は絶飲絶食の患者さんは便秘何日目に対応したら良いでしょうか?ということですが、
絶飲絶食でも消化液は分泌されます。唾液1000ml、胃液2000ml、膵液700ml、胆汁500ml、小腸液3000mlもちろんこれは大腸で再吸収されますが、食べていなくても便はでるというわけです。排便カレンダーをつけ、便秘7日目には対応すべきではないでしょうか。
ただし、決して指示に従うだけでなく、是非患者さんのお腹を触ってみてください、音を聴いてみてください。触れてみて便が触れなければさするだけで良いのかもしれません。音を聴いて動いていなければマッサージするだけでも良いかもしれません。カランカランと音がしていれば絞扼性イレウスです医師に相談してください。

気になるのは、なぜ絶飲絶食であるかということです。基本的に腸管に病気がない方は経腸(経口)栄養することになっています。例えば、腸閉塞(イレウス)であれば便はでません。絶飲絶食の原因によっても便秘への対応は変わります。

下記の論文を見つけました。いつか披露したいなと思っていたのですが、
上越総合病院のNsの論文です。『つぼ指圧による寝たきり患者への排便援助の試み(厚生連医誌 第20巻 23~25 2011)』

http://www.janiigata.sakura.ne.jp/JMNK/20-1/023-025.pdf#search=’寝たきり患者 排便コントロール’

まさに手当といえる試みであり、ナーシングケアだなと思いました。

こちらの記事は、会員のスキルアップを支援するものであり、患者の病状改善および問題解決について保証するものではありません。
また、専門家Q&Aにより得られる知識はあくまで回答専門家の見解であり、医療行為となる診療行為、診断および投薬指導ではございません。
職務に生かす場合は職場の上長や患者の主治医に必ず相談し許可を取ってから実践するようお願いいたします。
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