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長岐 祐子先生の口腔ケアコラム第7回

第7回 白板症

入院生活が長引く患者さんや、高齢になると、おのずと口腔内清掃はおろそかになりがちです。その上、体力も免疫力も落ちるため、口腔内細菌も増えてきます。


細菌が増え、免疫機能が低下すれば、歯肉やむし歯、口腔粘膜疾患も増えてきます。


むし歯や歯肉の腫れは、本人の訴えがなくても介助者も毎日の口腔ケアで気がつくことがあります。しかし粘膜の異常は、痛みが痛みがないものも多く、頬粘膜や口唇や舌を排除して探すように見ないと発見できないことが多々あります。


前回のコラムで紹介した「白板症」「扁平苔癬」が患者さんの訴えより、私たち(歯科衛生士・歯科医師)の診査でわかることが多い疾患です。


 「白板症」は、長期に渡る擦れで、角化歯肉(歯茎の表面で硬いところ)に生じてくるものです。


例えば、合わない義歯を無理に入れているため、毎回同じところに擦り傷ができる、長年の毎日の強いブラッシングで歯肉が擦傷されてなる、合わないかぶせ物が粘膜と歯肉で擦れ生じる、などです。


白板症=癌ではありませんが、の2~3%が癌になると言われています。


白板症は歯科医師の経過観察で対応で問題はありませんが、いつまでも原因となるもの(例えば、合わない義歯をいつまでも使用している)取り除かないでいると、癌にもなりやすくなるので注意が必要です。


口腔ケアは体調チェックの一つです。ぜひ早めの変化に気がつくケアをして頂きたいものです。

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