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基礎から実践まで分かる!褥瘡ケア 第二回基礎編~褥瘡を理解する・評価する~

褥瘡ケア投稿日時-(2015-07-08)ナースマガジン

褥瘡ケアにおける外用剤と創傷被覆材の使い分けは、大変重要なテーマです。
第2回は、埼玉医科大学病院の松岡看護師に『褥瘡予防・管理ガイドライン(第3版)』に沿った使い分けを、臨床現場での処置の実例を含めて解説いただきました。

褥瘡ケアは日々の臨床で観察を重視し、創を見る目を養うことが大切です。

褥瘡予防・管理ガイドラインに沿った処置

近年、日本褥瘡学会の『褥瘡予防・管理ガイドライン(第3版)』(以降、ガイドライン)が普及し、褥瘡の患者さんは減少傾向にあります。
褥瘡は予防が重要ですが、褥瘡が発生してしまった場合はガイドラインを活用して処置を行うことが求められます。

今回のテーマである外用剤と被覆材の使い分けは、ガイドラインに基づいて判断する必要があります。しかし、この判断は「創の状態が正しく見極められる」ことが前提になっています。
よって、日々の臨床で観察を重視し、しっかりと創を見る目を養うことが大切です。

ガイドラインと聞くと、苦手意識を感じる方も多いかもしれませんが、「上手に使いこなす」という意識をもち、ぜひ看護に役立てていただければと思います。

外用剤と被覆材の使い分けの基本


褥瘡治療では、外用剤と被覆材が有用な治療手段です。ガイドラインにもそれぞれの適用について詳細な記述があります(外用剤表・ドレッシング材表 参照)。

ぜひ参考にしてください。

一般的に、深い褥瘡には外用剤を用いるほうが安全であり、浅い褥瘡には被覆材を用いるほうが管理しやすく有用性が高いと考えられます。
褥瘡に用いられる外用剤には軟膏やクリーム、ローションなどがあります。薬効を示す物質を主薬、それを保持する物質を基剤とよびます。外用剤を用いる際は、基剤の作用で創面を湿潤状態に保ちながら、薬効を発揮させることが重要です。
患者さんによっては被覆材がずれたり、剥がれたり、排泄物で汚染されたりすることも少なくありません。
よって頻繁に被覆材の交換が必要な場合には、外用剤を用いるほうが感染リスクは軽減され、患者さんにとっても有益です。
被覆材には主薬が含まれていませんので、その効用は基剤の作用に限定される、ということを念頭に置く必要があります。一方、被覆材は創面を被覆することでズレを軽減することができるので、その役割は重視すべきと考えます。

創の判断が困難な場合の対応

実臨床では、外用剤と被覆材のどちらを選択すべきか判断がつかない場合があると思います。
一見して感染もなくきれいな創だと判断して被覆材で対処したものの、実は奥にポケットがあり、膿が溜まっている場合(写真①)があります。
また、滲出液と膿が見た目では区別できない場合や、壊死組織かそうでないかを判断できない場合(写真②)もあります。

これらは、数多くの創を見て臨床経験を重ねることで判断が可能になりますが、経験の浅い看護師では、創を見ただけでは判断できないことも多いと思います。
創の状態が判断できない場合は被覆材の安易な使用を避けるべきです。たとえば入院時にすでに褥瘡が確認されるなど、状態の経緯が分からない場合の応急処置として、当院では微粘着のパッドを患部に貼ることを勧めています。シリコン粘着剤が付いた創傷用のパッドで、剥離刺激も弱く、閉鎖によって感染を助長するリスクも少なく、誰でも簡単に取り扱うことができます。

まずはパッドを当てておき、医師やWOCナースなど創の状態を判断できる人の指示を仰ぎ、適切な処置を行いましょう。

「カデキソマー・ヨウ素」と「ヨウ素軟膏」の違い

いずれも主薬によって感染を抑制し、基剤によって滲出液や膿を吸収します。
また、患部を清浄化することで皮膚の再生、ならびに創の治癒を図ります。中でも「ヨウ素軟膏」は、基剤中の水溶性高分子が滲出液を吸収するとゲル化します。そのため、軟膏をガーゼと一緒に剥がすことができ、薬剤の交換が容易になるという特徴があります。
ただし、ゲル化すると膨潤するため、ポケット内への使用には注意が必要です。
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