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何ぞやシリーズ第24回 「スタンダード・プリコーション」って何ぞや?

何ぞやシリーズ第24回 「スタンダード・プリコーション」って何ぞや?

投稿日:2020.04.02

医療現場で感染対策の基本として徹底が呼びかけられている、スタンダード・プリコーション(標準予防策)。あなたの病院では全員が正しく実施していますか?
医療者以外のスタッフへの指導・啓発活動のためにも、徹底が必要な理由を再認識しましょう。スタンダード・プリコーションって何ぞや?

スタンダード・プリコーション(標準予防策)の目的

スタンダード・プリコーション(標準予防策)は、1996年に米国CDC(国立疾病予防センター)が病院感染対策のガイドラインとして提唱したものだ。すべての患者の血液・体液、分泌物、嘔吐物・排泄物、創傷皮膚、粘膜は、感染する危険性があるため、そのリスクを減少させることを目的に定められた標準的な予防策だよ。
もと君も、新人に指導する立場なんだし、さっきのようなことがないように、気をつけてくれなくちゃ。
すみません。まずは自分からその徹底を心がけます。

手袋を正しく使用しているか?

そこで大切なのが、その予防策を正しく実施しているかどうかよね。特に、個人防護具の中でも手袋使用時に自己判断している人が多いようなの。
感染対策チームのリーダーにも聞いてみたから、いつもの自分の行動を思い出してみてね。

手袋には目に見えない小さな穴が開いていることもあるので、外したら必ず手指衛生、これは鉄則よね。
それから手袋を何枚も重ねて処置ごとに順番にはずしている人がいたけれど、はずす時に清潔な手袋を汚染しては、手袋をつけている意味がないわよね。
おや?もと君、指に切り傷かい?小さな傷でも、患者さんに触れる時は感染源を移すことがないよう、清潔な手袋を使用することを忘れないように。

患者ケアに使用した鋭利機材の取り扱い

医療を提供する際、様々な物品や器具を使用するが、君たち看護師がよく行う注射手技での注意点を説明しよう。
推奨されるのは滅菌の使い捨て注射針・注射器の使用。決して注射器・注射針・輸液セット・輸液バッグ・バイアルやアンプルの使いまわしはしない。
注射針のリキャップは、間違えて自分の手を指してしまうリスクがあるので、注射針や鋭利器材は使用後直ちに決められた感染性廃棄物容器に廃棄しよう。もちろん、鋭利器材を取り扱う際は手袋をつけて行ってくれよ。

僕、患者さんのケアに関わるとき、スタンダード・プリコーションで定めている物品を使うことで安心していたかもしれない。正しく実施することの重要性、肝に銘じて正しく実践します!
(つづく)
■監修 山形大学医外部附属病院感染制御部長病院教授森兼啓太先生

■参考 http:〃hica.jp/cdcgu[deline/archives.htm
   CDC Pub[ic Health Guldance for Communlty-Level Preparedness end Response to Severe Acute Respiretory Syndrome 〔SARS) Verslom 2 〔Jen 8.2004}

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