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ポケットエコー miruco(ミルコ)

ポケットエコー miruco モニター企画

投稿日:2016.10.24

できるナース 特別座談会企画

在宅医療現場におけるポータブルエコーの有効性と現場変革の可能性
~中間報告会レポート~

地域包括ケア推進が提唱されている昨今、医療依存度の高い患者の在宅での受け入れが求められ、今後ますます訪問看護の重要性が増してまいります。その一方で訪問看護に従事する看護師はニーズに対してまだまだ不足しており、今後ケアの質向上とケアの合理化を両輪で回す必要があり、極めて重要な局面を迎えようとしています。
これらを両立させるアイテムとして期待されているものの一つに、膀胱内の水分管理・排尿管理や肺炎の状態把握などに役立つポータブルエコーがあります。今回、リーズナブルな金額のポケットエコー miruco(ミルコ)を5か所の訪問看護ステーション様にご協力いただき、モニター企画を行っております。

●企画概要

目的:訪問看護におけるエコーの有効利用方法や経済面から見た合理性の明確化

方法:5か所の訪問看護ステーションにポケットエコー mirucoの使用方法の説明会を実
   施
   実施症例を選定
   毎回ポータブルエコーを活用して症例へのアセスメントを実施
   中間報告会を経て最終的に活用症例に対して得られた成果や所感を座談会で発表

対象:・頻尿の患者
   ・導尿カテーテルを入れている患者
   ・摂食嚥下機能が低下しており誤嚥性肺炎を起こす懸念のある患者 など

基本的な使用使途:体液管理、排尿管理

●協力訪問看護ステーション

・ウィル訪問看護ステーション 江戸川/落合様
・訪問看護ステーション リリフル/萩原様
・みんなのかかりつけ訪問看護ステーション/高田様
・訪問看護ステーションしらひげ/望月様
・かのん訪問看護ステーション/谷塚様

ポケットエコー MIRUCO の紹介

「miruco」は病棟や往診、訪問看護など医療連携につながる場面を想定し開発されたタブレット型ポータブルエコー。シンプルで直感的な操作性、短時間での起動と現場使用に見合った電池容量、コンパクトなサイズと見やすい大きさの画面の両立など必要十分なレベルの機能を持っているにもかかわらず、1台あたり16万9900円(本体価格)という従来にないリーズナブルな価格で販売されている革命的な商品。これからの在宅医療現場の連携やアセスメントを向上させることについて大きな期待がかかっている。

ポータブルエコーを使いこなす訪問看護師~中間報告会より~

9月9日(火)19時より日本シグマックス社会議室にて、ポケットエコー mirucoモニター企画の協力訪問看護ステーションの皆さんにお集まりいただき、実施状況の発表や機器の使用方法についての質疑応答などを行う通関報告会を開催しました。

各参加者には実際に活用していただいている症例についての紹介、ポケットエコー miruco使用についての感想、これからの訪問看護におけるポータブルエコーの可能性についてなどをお話いただきました

●各ステーションでの活用状況

各ステーションから、膀胱がん患者の膀胱管理としてエコーの活用を試みたケース、ドクターとのコミュニケーションに役立てたケース、膀胱バルーン留置患者からの尿量の少なさの訴えに対する判断指標として試みたケース、頻尿不安患者に対しての視覚的なコミュニケーションに活用したケースなどを報告いただきました。 どのステーションも、水分管理の必要な患者へのアセスメントにご利用いただいていました。エコー画像を用いて患者の膀胱にたまっている尿量を視覚的に見せて、頻尿不安を解消させるためのコミュニケーションに活用された話などは、印象的でした。

●ポケットエコー mirucoの使用所感

2つ目のテーマとして、製品使用感や現場での活用所感をお話いただきました。『他社の製品と比較しても使い方はとてもシンプル。光の加減や調整などについても非常に操作しやすい』『膀胱に絞って使っているので、読影もしやすかった』『肺炎が懸念される患者に対してエコーを活用して画像を登録することで、クラウドで連携している医師にも迅速かつ正確に状況を伝えることができるため、連携がスムーズになる』という声も上がっていました。また、中にはエコー使用マニュアルを作成し、症例報告会時に発表できるよう準備しているステーション様もありました。

●肺エコーのレクチャー

議論がひと段落した後に、プローブの当て方や肺エコー読影のポイントについて、一般財団法人ヘルスケア人材育成協会の理事であり、ポータブルエコー活用の指導者でもある松崎正史先生及び山口睦弘先生にレクチャーいただきました。 ポケットエコー mirucoはコンベックス型のプローブで、深層部を見ることに有用であることから、肺を診ることとの相性の良さを出席者の皆様に実感していただく場となりました。

●ポケットエコー活用への展望

最後に、残るモニター期間1か月の展望についてお話いただきました。『肺炎の方に活用したい』『頻回の尿意や導尿の必要な患者に対してのコミュニケーションへ活用したい』『肺の管理などで経過を追えるような使い方をしたい』『最後まで膀胱エコーをメインにしっかり対応していきたい』『スタッフに使ってもらうための教育を充実したい』などの抱負をいただき終了しました。

今回、ポータブルエコーの使用経験の少ない訪問看護師の方々にモニター協力をいただいたにも関わらず、ステーションごとに若干の差はあるものの、すでに使いこなしている印象を受けました。 ケアの質向上と業務合理化を両立できる仕組みを、ポータブルエコーの活用により構築できる可能性を感じた中間報告会でした。

モニター企画終了後の座談会では、2か月間のモニター期間で実際にポータブルエコーを活用して管理した症例報告と、これからの訪問看護現場にエコーが導入されることにより起こる変革と費用対効果について議論していただき、その内容は「ナースマガジンVol.18」やナースの星Q&Aオンラインに特集記事として掲載させていただきます。

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