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ナースプラクティショナーまでの道第8回

連載コラム「ナースプラクティショナーまでの道 ~看護師人生中間地点~」 第8回

投稿日:2012.02.01

第8回:無駄な経験など何一つない

家族の都合で関西に引っ越すにあたり、私の就職先を探す必要があった。それまでは専門医不在の病院で、認定看護師として横断的な活動をさせていただけたことは非常に満足していたが、糖尿病看護を専門とするからには、自身の勉強のためにも専門医や多職種と協働できるチーム医療の中で活動をしたいと思い北野病院にご縁をいただいた。

近年の在院日数の短縮化から慢性疾患は外来での治療が主体となり外来の療養支援の重要性を痛感していたので、看護専門外来を開設したいことを当時の看護部長に希望した。 入職までは、地方の小規模の病院から都会の大規模の病院に変わることや、常勤の糖尿病専門医が4名と日本糖尿病療養指導士資格を取得しているメディカルスタッフが10名以上もいる大きな糖尿病チームの中で、認定看護師として力を発揮できるだろうかと不安な思いでいっぱいだった。

入職後は健診部に配属され、認定看護師として培った知識と技術は保健指導には役立ったが、健診業務に追われて2ヶ月経過しても糖尿病のチームカンファレンスには参加できず、チーム医療の中で活動したいという見通しがつかずに「今の業務をこのまま続けていていいのだろうか?」と悩み始めていた。

その後看護部との話し合いで、認定看護師活動の時間の確保ができることになったが、この3ヶ月の健診業務を通して「無駄な経験など何一つない」とあとでつくづく実感した。

健診業務の中で、各診療科の医師たちと連携してドック利用者の健診や検査結果説明・保健指導にあたったことで、医師たちとの信頼関係の構築ができた。

また、健診部は外来部門に属していたため、看護専門外来を開設する前に外来看護師との信頼関係が構築されていたことも大きなプラス要因となった。

まだ病院全体のシステムやローカルルールも十分把握できておらず、一人で慣れない環境で専門外来の立ち上げの準備から運営する中で、外来看護師が「困ってませんか?わからんことあったら声かけてくださいね」と業務の合間に差し入れのお菓子をもって顔をのぞかせてくれたことは今でもありがたく思い出す。

事務部門・診療部門・診療支援部門と調整を図りながら、フットケアのブースの設置、マンパワーの確保、院内システム活用での効率化などを経て、外来を開設し運営することができた。

協力してくれた多くの人に感謝しながら4年が経過し、このたび再びナースプラクティショナー(NP)外来を開設する際にも、各種団体からNPや特定看護師(仮称)創設の反対声明が発せられる中、院内の多くの職種に協力していただき胸が熱くなることがたくさんあった。

よく周囲から「なぜそんなにいつも元気なのか?」と質問されるが、確かに患者さんの存在は大きいが、協力してくれる病院の職員からの励ましも私に活力を与えてくれている。 無駄な経験など一つもないということを学んだ北野病院でのスタートだった。看護専門外来を開設してからは、多くの患者さんたちとの出会いが待っていた。

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