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    ~CO₂センサー活用とICTラウンドの重要性~

感染対策のひとつに加えて欲しいエアロゾル対策
~CO₂センサー活用とICTラウンドの重要性~

投稿日:2023.10.06

COVID-19に対しては、CO₂センサーの活用により感染リスクを可視化し、効果的なエアロゾル感染対策を実施することが重要です。ここでは府独自の『エアロゾル感染対策ガイドブック』(以下、ガイドブック)を作成した、「京都府新型コロナウイルス感染症施設内感染専門サポートチーム」の先生方に、対策の重要性とポイントについてお話を伺いました。

京都府新型コロナウイルス感染症施設内感染専門サポートチーム

京都府新型コロナウイルス感染症施設内感染専門サポートチーム


エアロゾル感染対策で、CO₂センサーを使用するのはなぜですか

藤田:
 COVID-19の感染経路は摂食・飛沫・エアロゾルの3つがあります。しかしエアロゾル感染については、それを測定して定量化・見える化をする取り組みが行われていませんでした。私たちは、京都府内にある施設(病院および高齢者施設等)のご協力を得て、600ヵ所以上の居室を、風量計やCO₂センサー等を使って調査した結果と知見をまとめ、独自の視点からチェックできる『エアロゾル感染対策ガイドブック』を作成しました。(図1)
エアロゾル感染対策ガイドブック
「エアロゾル感染対策ガイドブック」京都府
https://www.pref.kyoto.jp/shisetsucluster/documents/iryoumuke20230406_all_s.pdf (2023年6月現在)

西浦:
 厚生労働省が推奨するCO₂濃度は1000ppm以下(1人当たり換気量30m3/h以上相当)ですが、少し狭い会議室に10人くらい人が集まり換気をしないと、見る見るうちにこの推奨値を超えてしまいます。一方で病院や介護施設では、患者さんや利用者さん、職員が四六時中同じ場所に一緒にいるのですから、非常に感染リスクが高いのです。

竹原:
 流行時期、病院や施設からは、「クラスターが起こった部屋を測定・検証してほしい」といった依頼も多かったですね。そこで、病院や施設の感染制御チームが、月に1~2回、定期的に院内の感染リスクをチェックする活動である「ICTラウンド」が重症となるため、CO₂センサーによる測定を是非やっていただきたいです。

CO₂センサー使用や設置は、どのように行うべきでしょうか

西浦:
 ICTラウンドでは、まず施設内の人が集まる場所をCO2センサーで測ってください。同じ場所でも、時間帯によって集まる人の数が変わり、それによりCO₂濃度も変化します。食堂など、マスクを外して人が集まる場所は、特にしっかりと測定が必要です。

 さらに病院の中では、外来待合室や待合の廊下などの場所でもCO₂濃度が高くなります。これらの場所についても、同様にCO₂濃度の測定を行ってください。

竹原:
 たとえばお風呂や脱衣所では、皆さんマスクなどしていないですよね。こうした場所は、寒いと苦情が来るので換気が疎かになっていることが少なくないので、特にしっかりと測定したい所です。センサーの置き方については、燃焼物などがある場所では過大な値が、外からの空気が入ってくる窓や出入口近くでは過少な値が、風向があたる場所や温度・湿度が大きく変化する場所ではセンサーの精度が下がりますので注意して使用してください(図2)。
CO2センサーを置いてはいけない場所

ICTラウンドやエアロゾル感染対策のポイントを教えてください

西浦:
 換気不足の約7割が換気扇をはじめとした換気設備の不備で、その背景要因の約4割が掃除不足、約2割が換気スイッチの入れ忘れでした。そこでICTラウンドの際には給排気口やスイッチなど換気設備の状況を確認してください。京都府の調査では、換気設備の掃除をするだけで、排気量が16倍になった事例もあります。ICTラウンドでは、エアロゾル感染対策チェックリスト(ガイドブックP28)を参考にしてください。

藤田先生は、ICTラウンドの際に現場の写真を撮り、そこにCO₂濃度を上書きしてレポートするアプリの開発を指導されたと伺いました

藤田:
 スマートフォンやタブレットのカメラ機能で撮影した施設の写真に、CO₂濃度や湿度、温度などの情報を上書きして保存し、記録・共有できるというものです(図3)。これによりCO₂濃度を分かりやすく見える化し、換気状況を評価することができますので、病院や高齢者施設などでのICTラウンドで、使っていただけたらと思います。
CO₂センサー+デジタルデバイスの活用の一例

エアロゾル感染対策での看護師の役割と課題について、お聞かせください

竹原:
 看護師の皆さんには、まず所属している施設について『ガイドブック』に示したチェック項目を調べ、CO₂センサーで測定をしてみるところから始めていただきたいですね。

西浦:
 クラスターはもちろん、看護師をはじめとした職員の皆さんが感染しないためにも、ぜひ換気設備のチェックを施設の担当者の方と一緒に行い、同時にCO₂測定を実施してほしいと思います。患者さんのバイタルチェックをするように、CO₂センサーでの測定を行ってほしいですね。

藤田:
 今回お話したエアロゾル感染対策に加えて、COVID-19に対しては手指消毒やワクチン接種、咳エチケットやマスク着用など、基本的な感染症対策が極めて重要であり、この点も改めて見直してもらえればと思います。


エアロゾルはデジタルデバイスで管理する時代に!

携帯可能な1つのセンサーで1歩先ゆく医療現場を実現するアプリ連動型CO₂センサー

感染予防に重要なエアロゾル対策。そのために必要なのがCO₂センサーとデジタルデバイス。これらは連動し、建物内のCO₂濃度をリアルタイムに可視化し、換気状況を評価することが可能です。看護師の皆様が安心して業務を進めるための協力なツールとなります。
提供元:アサヒ化成株式会社 https://www.ak3cs.com/

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