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聴きある記「第21回日本病態栄養学会・年次学術集会」「訪問看護ステーションの未来創り」他

その他投稿日時-(2018-09-04)ナースマガジン

第21回日本病態栄養学会年次学術総会

会期 2018年1月12-14日
会場 国立京都国際会館(京都市)
会長 山田祐一郎先生〔秋田大学内分泌・代謝・老年内科学)


3日間のプログラムのなかから合同パネルディスカッション1を紹介する。

合同パネルディスカッション1
生活習慣病とサルコペニア


冒頭、座長の学会担当理事、門脇孝先生(東京大学)は、2015年に発足した栄養療法推進協議会の設立趣旨について、「高齢化社会を迎え、一人が複数の疾患を有していることが多い。肥満・内臓脂肪蓄積に加え、サルコペニア・フレイルなど病態が多様化している。一方で、関連各学会の栄養に関するガイドラインについては、十分な協議・調整が行われず、一部に不整合が認められる」と述べた。
栄養療法推進協議会に参加している下記8学会の代表が講演したが、疾患により優先順位は異なるものの、身体機能維持、サルコペニア予防、低栄養予防が重要という点は共通していた。
また討論では、
①DEXA等は一般的ではないので、骨格筋をどう測るかが問題
②たんぱく質摂取量の基準として、理想体重、標準体重、現体重のどれがよいのか
などについて議論された。

訪問看護ステーションの未来創リ

2018年介護保険制度改正&診療・介護報酬ダブル改定を見据えた将来構想

会期 2018年1月27日
会場 日経ホール(東京都)
主催 一般社団法人看護エデュケーションパーラー、ソフィアメディ株式会社、
   医療法人社団ホームアレー

講演1(要旨):訪問看護ステーションの未来展望ー地域包括ケアシステムで変える日本の医療
山崎摩耶先生(旭川大学特任教授)

●訪問看護ステーションの発展と今後

1992年に訪問看護ステーションが創設されたが、対象は寝たきリ老人患者への自宅への訪問看護のみ、利用者はわずか8,260人であった。制度創設から25年を経て、診療報酬・介護報酬の改定の都度、順調に成長してきた。
現在では利用者は医療23万人、介護41万人となり(2017年)、対象も自宅への訪問看護(全年齢、疾病問わず)、グループホーム、特養、特定施設、サービス付き高齢者住宅、看護小規模多機能型居宅介護へと拡大した。しかし、中には閉鎖に追い込まれるステーションも出ている。

2025年以降を見据えた医療・介護保険を展望すると、
①少子高齢化"多死"時代、
②地域包括ケアと在宅医療推進、
③地域医療構想・ドラスティックな診療報酬改定、
④介護報酬改定:地域包括ケアシステムの推進、
⑤病院医療から地域完結型医療 があげられ、変化に対応した者だけが生き残れる。
2025年に向け、在宅医療の需要は、
①高齢化の進展、
②地域医療構想による病床の機能分化・連携、
によリ大きく増加する見込み。

訪問診療を利用する患者は2025年に100万人と見込まれている。
2011年から2016年の全国の訪問看護ステーション数の推移をみると、最大3.6倍、全国平均で1.83倍増加している。
医療二ーズの高い利用者に対して状況に応じたサービス、地域における多様な療養支援を行うため「看護小規模多機能型居宅介護」(複合サービス)ができ、現在、全国で330事業所が登録している。多様な事業、多様なプレーヤー、多様な働き方、多様な価値観を包摂した経営が、結果的に利用者満足度を上げ、事業の業績向上・発展性・将来性につながる。

続いて講演Ⅱでは、佐藤美穂子先生(日本訪問看護財団常務理事)が訪問看護への期待と平成30年度診療・介護報酬改定の動向について講演した。
(関連:特別企画「訪問看護を地域共生社会構築の要に」)

訪問看護ステーション・未来創り
 セッション2018


「訪問看護ステーション事業:現状の課題の共有、そして10年先に通用する体制整備と変革視点とは!」をテーマに、糠谷和弘先生(ファシリテーター/スターコンサルティンググループ)、佐藤美穂子先生、吉田豊美先生(エムスリーナースサポート)、吉田秀樹先生(N・フィールド)、高丸慶先生(ホスピタリティ・ワン)、大石佳能子先生(メディヴァ)、高橋英太郎先生(Buutzorg services japan)、信田明先生(ソフィメディ)が登壇。

①ステーション運営、地域連携等での現状の課題、
②経営合理化への取り組み、
③2025年以降を意識したステーション機能、展開、事業構造モデル、
④医療ー看護ー介護、複合施設経営を展開していく事業構造とそのメリット

について討論、意見交換が行われた。

地域包括ケア医介連携研究会

会期 2018年3月14日
会場 グランドプリンス新高輪(東京都)
主催 大王製紙株式会社

最初の講演は、「地域包括ケアシステムについて〜導入背景と運用の現状を知リ、未来を考える〜」(独立行政法人国立病院機構医務担当理事、桑島昭文先生)。
2025年問題と言われるものの、人口動態の地域差や生活に必要なインフラ環境にも差があることから、「各市町村(行政)主体の地域包括ケアシステムの構築が打ち出されたのが、今回の医療介護保険改定」と解説。
行政が事務局となリ医師会等に呼びかけ、在宅医療推進のためのルールやシステムづくりに関わることによって、「点」から「面」への事業展開がスムーズに進められた千葉県柏市の例を紹介した。

医療・介護スタッフに対しては、己の限界を知リ相手の専門性を理解尊重すること、共に利用者の視点で生活イメージを共有すること、分野を超えてサービス調整できる人材を育成することが大切、と提言。
今後ICTの活用や介護ロボットの導入、科学的データに基づく介護、といった時代の変化に対応してゆくだけでなく、「いかに死ぬか」という自己決定を支える地域包括ケアシステムでありたい、と結んだ。

続いて諏訪中央病院名誉院長、地域包括ケア研究所所長、がんばらない介護生活を考える会委員代表の鎌田實先生が登壇。
「あたたかな地域包括ケアをどうつくるか」をテーマに、今まで取り組んできた地域医療への思いを込めて、これからの地域包括ケアシステムのあり方を語った。
音楽にも造詣の深い鎌田先生は、日々の緊張を解きほぐす癒しの音楽を奏でるチエリスト、溝口肇氏を紹介。しばし会場全体が深く心に響くチェロの演奏に包まれた。
さらに、医療介護専用SNSアプリ(メディカルケアステーション)の紹介および日本コンチネンス協会会長の西村かおる先生による「一人ひとりに合わせた排尿自立のケア」へのアピールを通して、多職種連携や情報共有の将来像が示された。
あたたかく快適な地域包括ケアシステムのためには国、地域、民間が連携し、各々の専門性や経験を科学的データとして共有し活用していくと同時に、心身の快適さや充足感の提供もまた大切な要素である。

[取材・執筆]
西谷 誠〔ニュートリション・アルファ)・ナースマガジン編集部


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